コオロギは、昆虫食爬虫類の餌としてはもっともメジャーなものの一つです。自家繁殖できれば節約になりますし、その分生体にお金をかけられるので、繁殖に挑戦したことのある方も多いでしょう。
しかし、コオロギ繁殖の厄介な点が、とにかく繊細ですぐ死ぬこと。昨日は元気だったコオロギが今朝見たら冷たくなって転がっていることも珍しくありません。コオロギの繁殖はコツが分からないとなかなか難しいです。
今回の記事では、すぐ死ぬと話題のコオロギ飼育を徹底解説。基本の飼い方から死なせずに繁殖させる方法まで伝授します。
コオロギの種類
日本で爬虫類の餌となるコオロギは以下の三種類です。
- ヨーロッパイエコオロギ(イエコ)
- フタホシコオロギ
- クロコオロギ(フタホシの選別交配種)
それぞれ特徴を説明して行きます。
ヨーロッパイエコオロギ
生き餌として採用されることが最も多いのがこのヨーロッパイエコオロギでしょう。フタホシコオロギと比べるとやや小柄で草食傾向のある種です。
昆虫食の種であれば、比較的どの生体でも抵抗なく食べてくれる餌です。栄養バランスも良い万能餌と言えるでしょう。
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フタホシコオロギ
フタホシコオロギは、ヨーロッパイエコオロギと比べるとやや大柄な種です。大きい分一度に与えられる栄養は多いですが、蒸れや餌切れには弱く、やや管理に気を使います。
また肉食傾向が強く、生体を噛んだり共食いが頻発したりと獰猛な面があるのもネック。鳴き声も大きいです(後述します)。餌としてはイエコより臭いが強く、個体によっては好き嫌いがあります。
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クロコオロギ
フタホシコオロギの体格の大きいものを選別交配した大型種。フタホシコオロギに比べて動きが鈍く、羽はゆっくりと生えるため餌に向いています。
食べ応え抜群ですが、アゴも大きく生体の怪我のリスクが高まるためバラ撒き給餌はNGです。
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コオロギの飼育に必要なもの
コオロギの飼育環境に必要なのは以下の5つ。
- 飼育ケース
- シェルター
- 水入れ
- 餌
- 床材
他の餌昆虫の環境と比べると、やや物が多いですね。どんなものが必要なのか、各項目を解説していきます。
飼育ケース
コオロギの飼育ケースは、ある程度の大きさと高さが必要となってきます。狭い飼育ケースだと過密による共食いの原因となりますし、高さの低いケースはジャンプした拍子に脱走される可能性があるためです。
百均の大プラケか、衣装ケースのフタを加工したものが利用できます。蒸れには弱いので、通気性の確保できる飼育ケースを選んでください。
昆虫食爬虫類一匹程度であればケースも一個で良いでしょう。
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シェルター
コオロギの場合、シェルターは登ることができ、隠れ場所さえ確保できればなんでも良いです。おなじみの紙製卵パックかジフィーポットを利用しても良いですし、くしゃくしゃにした新聞紙を入れている方もいます。
メンテナンスのしやすさや給餌時のコオロギの捕まえやすさを考えると、卵パックがオススメです。
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水入れ
他の生き餌の時はなかったのがこの水入れです。コオロギはとにかく水切れに弱く、体感ですが最後に水を口にしてから24時間もたないこともあります。
コオロギの水入れは、水がなくなったら補給でき、コオロギが好きなタイミングで水を飲めるものが望ましいです。
市販のものだとヒモに水がしみ出してくるタイプと、ガーゼで水を吸い上げるタイプがオススメです。ケースのサイズや飼育環境に合わせて好みで選んでください。
自作も可能ですが、水入れにコオロギが落ちてしまうと溺れてしまうのでご注意ください。
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餌
コオロギの餌は、野菜クズや他の生物用の配合飼料を与えればOKです。動物性タンパク質が不足すると共食いを起こすので、植物性のものと動物性の配合飼料を半々程度で与えるようにしましょう。
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床材
床材は無しで育てている方も多いですが、私個人としては床材を入れることをオススメします。原因はよく分かりませんが、ストレス軽減になるのか、床材ありの方がコオロギの死亡率が低く抑えられたためです。
キッチンペーパーなどでも良いのですが、下にコオロギが潜り込むことがあるため、土系の床材がオススメです。高額な土を使う必要はなく、園芸用の小粒赤玉土かバーミキュライトなどで大丈夫です。
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コオロギの繁殖方法
健康なアダルトのオスとメスを入れておけば、自然と交尾をしてメスが卵を持ちます。コオロギの卵には湿度が必要ですので、産卵床を用意するようにしましょう。
小型タッパーなどに湿らせた土やティッシュ、コットンなどを入れておき、コオロギの飼育ケースに入れます。交尾したメスが産卵床に卵を産みますので、ときどき霧吹きで湿らせつつ放置してください。湿度の高い状態でタッパのフタを閉めてしまっても大丈夫です。産んだ卵は、季節によりますが2週間から1ヶ月程度で孵化します。
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コオロギの鳴き声の大きさについて
コオロギといえば鳴き声が秋の風物詩になっているほど鳴くことが有名な昆虫です。では、餌昆虫として出回っている外国産のコオロギはどうでしょうか。
結論から言うと、餌コオロギは鳴きます。特にフタホシコオロギとクロコオロギは非常に鳴き声がうるさいです。コオロギというと「コロコロコロ」と優しい音色で鳴くイメージがありますが、フタホシの声はどちらかと言うと「ギリギリゴリゴリ」という感じ。数匹しか飼育していない場合でも、部屋の端から端まで鳴き声が届くほどの大音量です。
数百匹単位で飼育するとなると間違いなくうるさく感じますので、鳴き声を出すLサイズのオスから優先して餌にする、一匹ずつ羽を切ってしまうなどといった対策が必要になるでしょう。
コオロギはすぐ死ぬ?飼育における注意点
ゴキブリやミルワームに比べると、コオロギは繊細で非常に死にやすい生き物です。ここでは、コオロギ三大死亡原因の
- 共食い
- 水・餌切れ
- 蒸れ
に対する注意点をご紹介します。
コオロギの共食い防止
コオロギは雑食の昆虫です。野菜メインで育てている場合、動物性タンパク質を求めて共食いすることがあります。
対策としては、餌に動物性タンパク質を混ぜてやるのが有効です。具体的には、熱帯魚用の配合飼料やキャットフードなどを野菜と併用して与えると良いでしょう。専用の餌が欲しい場合は市販のコオロギフードが利用できます。
また過密状態での飼育も共食いの原因になります。
シェルターはコオロギの数に対してやや多めに入れるようにして、身を隠せる場所を作ってあげてください。
水・餌の補充について
コオロギは水切れ・餌切れには非常に弱いです。
とはいえ、食べ残しは臭いの発生源となることがあるため、餌を多めに入れて放置しておくのはよくありません。
対策は、水は先ほどご紹介した専用の水入れを利用すればOKです。無くなったら随時補充するようにしてください。
餌は毎日食べきる量だけ与えることで臭いや汚れの発生を回避できます。
2,3日家を空けなければならないような時は、野菜など水分の多い餌は与えず、たっぷりの水と乾燥系のフードを用意しておきましょう。コオロギは綺麗好きで、残り物の餌にはあまり手をつけませんが、餌切れによる死亡はある程度抑えられるでしょう。
飼育ケースの蒸れに対する対策
コオロギは蒸れに弱いので、飼育ケースの通気性の確保は非常に重要となってきます。
飼育ケースはプラケースか、蓋を改造した衣装ケースを使います。
水分については水入れを置いておけばそれで良いので、霧吹きは控えてください。また、残った野菜は蒸れの原因となります。食べ残しがある場合はこまめに撤去するようにしましょう。
シェルターは縦置きにすると、シェルター同士の間に空気が通りやすくなります。脱走が懸念されるため高さには注意が必要ですが、横置きでコオロギが死亡する場合は試してみてください。
まとめ コツを抑えてコオロギの死亡率を抑える
以上、コオロギの飼育方法と死亡率を抑えるためのコツでした。原因不明で大量死することもあるコオロギですが、工夫次第で死亡率を低く抑えることができます。今回のまとめです
- 三種類のうち、初心者は栄養価が高く飼育の容易なイエコがおすすめ
- 餌は野菜と配合飼料を半分ずつ
- 水は切らさない
- 餌は毎日交換すること
- 産卵床は湿らせた土やコットンを使う
- 風通しの確保で蒸れ対策をおこなう
飼っているコオロギがどんどん死んでしまう、安定供給ができない。そんなお悩みをお持ちの方、是非参考にしてみてください。
ライター:いちはら まきを
Twitter:@IchiharaMakiwo