「暖突をつけたけど思ったより温度が上がらない…」
こんな悩みをお持ちではありませんか?
暖突は、爬虫類のケージを温めるために広く使われています。安全性が高く、消費電力も保温球などと比較して低いため、多くの人が愛用している保温器具の一つです。
様々な場面で活躍している暖突ですが、使用方法によっては温度が上がりにくいケースがあります。冬場の保温を考える際、頭を悩ませる原因となることも多いです。
今回の記事では、暖突をつけても温度が上がらない原因を考えていきます。
- 暖突の保温力はどのくらいなのか
- 暖突をつけても温度が上がらない理由は何か
- 対策はどうすればいいのか
こんな内容を紹介します。
そもそも暖突の保温能力はどのくらいなのか
大前提として、暖突の保温能力はどの程度のものなのか確認していきましょう。
製造メーカーであるみどり商会が暖突の温度のデータを公開していますので一部抜粋します。
暖突の距離とケージ内の温度データ(みどり商会提供)
| 暖突からの距離 | 計測温度 |
|---|---|
| 10cm | 30.3度 |
| 20cm | 26.7度 |
| 27cm | 25.5度 |
データ参照元:みどり商会 暖突 Sサイズ| Charm
[itemlink post_id=”32082″]
※幅45cm×奥行き30cm×高さ30cmの水槽に暖突Sを設置して計測
※環境温度21.6度の場合
データを見るとわかる通り、暖突の保温能力はケージ設置場所の気温と暖突からの距離に応じて変化します。暖突に近い高さであればより温まりますが、離れているとその分温度は低下するため使用には注意が必要です。
暖突をつけても温度が上がらない二つの理由

暖突をつけても温度が上がらない理由は、大きく分けて二つ考えられます。
- 高さのあるケージに設置している
- 部屋の温度が低すぎる
それぞれ詳細を見てみましょう。
①高さのあるケージに使用している
先述のように、暖突の保温力は暖突からの距離に依存するものです。天井に設置した暖突から距離が近ければ高い温度の維持が可能です。一方、距離が離れると保温力は弱まります。
樹上性の種であれば、枝を登って自分で暖かい場所に移動することが可能です。しかし、レオパードゲッコーやフトアゴヒゲトカゲなど、地表性の種は自分で好きな温度を選ぶことができません。
暖突は、高さのあるケージ+地表性の種という組み合わせとは相性が悪い保温器具と言えます。
②部屋の温度が低すぎる
ケージ内の温度変化は、部屋の気温の影響を大きく受けます。暖突でいくら保温しても、部屋の温度が低い場合は思うように温まらないかもしれません。
先述のデータの通り、暖突が効果を発揮するには部屋の温度が最低でも20度は必要です。しかし、冬場などは室内の温度が20度を下回ることも珍しくありません。
このようなケースでは、暖突の単独使用は力不足になります。別途対策が必要です。
暖突をつけても温度が上がらないときの対策
では、暖突をつけても温度が上がらない時はどのように対策すれば良いのでしょうか。爬虫類の寒さ対策には種類がいくつかありますが、取り組みやすく効果が大きいのは以下の四種類の方法です。
- 高さのあるケージでは別の保温器具を使う
- 高さの低いケージに変える
- ケージを囲って温室を作る
- 部屋自体の温度を上げる
一つずつ詳細を解説します。
高さのあるケージでは別の保温器具を使う
高さのあるケージで地表性の種を飼育している場合、暖突とは相性が悪いです。このようなケースでは、他の保温器具と併用するか、取り替えることをおすすめします。
どの保温器具が良いかは部屋の気温や生体の好む温度によります。比較的保温力が高いのは保温球かセラミックヒーターです。
[itemlink post_id=”31889″]
[itemlink post_id=”31890″]
それぞれ消費電力に応じてパワーが違います。自宅の生体に合ったワット数のものを選んでください。
高さの低いケージに変える
地表性の種を飼育しているのであれば、保温力を重視してケージを変えてしまうのも一つの手です。高さの低いケージを使用することで、効果的に暖突の熱を届けることができます。
一点注意が必要なのですが、取り替えるケージは爬虫類専用のものを選んでください。シューズケースや衣装ケースは、赤外線を出す保温器具とは相性が悪いからです。
シューズケースなどの材料であるプラスチックは赤外線を吸収する性質があります。フタ越しに赤外線を照射しても中の生体まで十分に熱が届かないことがあるのです。
また、プラスチックは保温器具の熱で溶けることがあります。思わぬ事故や怪我に繋がりますので、赤外線照射タイプの保温器具との併用は控えてください。
ケージを取り替えるのであれば、高さ30cmまでのものがおすすめです。
[itemlink post_id=”31893″]
[itemlink post_id=”31894″]
ケージを囲って温室を作る
https://twitter.com/takemaru0/status/1190533411363909632
爬虫類温室、スタイロフォームの壁作り、あと3枚! pic.twitter.com/d8CfxcYLtp
— まくしえ@ESO (@max_trj) October 3, 2018
スタイロフォームなどの断熱材を利用して温室を作るのもおすすめの方法です。直接ケージに設置する、断熱材で箱を作ってその中にケージを入れるなどの方法が考えられます。
効果のほどは飼育環境や気温によって異なりますが、暖突とスタイロフォームの併用で3度から5度ほど温度が上昇することが多いようです。
断熱材はホームセンターや通販などで購入できます。
[itemlink post_id=”31895″]
部屋自体の温度を上げる
暖突の併用を前提に、エアコンで部屋全体の温度を上げるのも効果的です。
真冬に28度まで温度を上げるとなると1ヶ月の電気代はかなりの金額になります。しかし、エアコンで一定の温度まで底上げし、さらにケージ内を暖突で保温すれば比較的安く済むでしょう。
部屋全体を保温することになるため、飼育数が少ない場合はやや負担の大きい方法です。しかし多頭飼いしている場合には効率的に保温することができます。
まとめ
以上、暖突でケージが温まらない原因と対策をご紹介しました。
暖突は省エネルギーでケージを暖められる優れた保温器具です。しかし、高さのあるケージや地表性の生体とはやや相性が悪いという特徴があります。
- 高さの低いケージの採用
- 冬場の保温器具を別に用意する
- エアコンで部屋の気温を底上げする
などの方法で対策が可能です。是非お試しください。
飼育環境を変更する際は、まずは新しい環境を試してみて、状況をチェックしながら微調整することをおすすめします。
快適な環境を用意し、大切な生体が冬場でも快適に暮らせるよう工夫していきましょう。