犬猫は飼う余裕がないけど同じくらい愛嬌があって可愛いペットがほしい、そう思っている人におすすめしたいのがアオジタトカゲです。アオジタトカゲはまんまるな体に短い手足の、個性的で可愛らしいフォルムのトカゲです。さらにアオジタトカゲは爬虫類の中でも大人しく、人になつくような素振り見せてベタ慣れする個体もいて、まるで犬猫のような存在感のあるトカゲです。今記事ではそんな魅力たっぷりなアオジタトカゲの飼育について、初心者にも分かりやすく詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
アオジタトカゲとは
アオジタトカゲは寸胴体系で手足が短く、まるでツチノコそっくりのような姿をしているトカゲです。アオジタトカゲの分類は6種類が知られており、大きさは20㎝~70㎝ほどで名前の由来通り青白い舌を持っています。
この青白い舌は敵に襲われそうになったときに、舌を出して威嚇するためのディスプレイ的な役割があります。アオジタトカゲの分類は6種類が知られていて、それぞれ大きさや色合いなど様々なタイプがいます。
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種類 |
大きさ |
特徴 |
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アデレードアオジタトカゲ |
15㎝ |
絶滅危惧種で飼育不可 |
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アンボンアオジタトカゲ |
50㎝~60㎝(最大で70㎝) |
緑、赤、黄色など個体によって色合いが違う |
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ホソオビアオジタトカゲ |
40㎝~45㎝ |
クリーム色に赤褐色のバンド模様 |
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マダラアオジタトカゲ |
30㎝~35㎝ |
黒い体色に黄色のマダラ模様 |
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ニシアオジタトカゲ |
40㎝~55㎝ |
黒とクリーム色のバンド模様 |
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キメラアオジタトカゲ |
50㎝ |
黄色みがかっている、シルバーメタリックのような個体もいる |
生態
アオジタトカゲはインドネシア・パプアニューギニア・オーストラリアなどに生息していて、高温多湿を好む地上生のトカゲです。昼行性で食性は「昆虫」「小型の爬虫類」「小型の哺乳類」「植物」など、様々なものを食べる雑食性です。繁殖は卵を産む卵胎生で寿命は最大で20年ほど生きます。
アオジタトカゲの魅力
アオジタトカゲの飼育では以下のような特徴や魅力があります。
- 寒暖差のある環境で生活しているので比較的丈夫
- 雑食性で人工飼料に餌付きやすく生き餌を与えなくてもOK
- 基本的にハンドリングは可能で個体によってはベタ慣れする
- 動きが緩慢で平和的で見ていて癒される
アオジタトカゲは寒暖差のある環境で生きているので、基本的な飼育設備さえ用意できていれば、特段飼育が難しいトカゲではありません。
アオジタトカゲはモニターのような肉食性のトカゲと違い、生き餌を用意しなくても大丈夫です。人工飼料に餌付きやすく餌の調達や管理が楽で、他のトカゲと比べて飼いやすいです。
アオジタトカゲは爬虫類なので犬猫のようになつくことはありませんが、慣れている個体では呼ぶと近づいてきたり、人の横で寝たりする子もいます。犬猫は飼育できないけど、比較的コミュニケーションが取れるペットの飼育を考えているなら、アオジタトカゲはおすすめです。
初心者におすすめはアンボンアオジタトカゲ
一言でアオジタトカゲと言っても種類により生息環境が異なるため、飼育難易度も変わってきます。アオジタトカゲの柄によっては「30万円~100万円」で取引されることもあり、非常にマニアック性のあるトカゲです。
初心者におすすめは丈夫で飼育しやすく、価格も3万円前後の「アンボンアオジタトカゲキタ」です。
続いては、アオジタトカゲの飼育環境や用意する設備について紹介します。
アオジタトカゲの飼育で用意するもの
アオジタトカゲを飼育する際は以下5つを準備しましょう。
- ゲージ
- ヒーター
- 照明
- シェルター
- 餌
ゲージ
アオジタトカゲの飼育では、90㎝×45㎝の爬虫類用のゲージを用意しましょう。幼体時であれば60㎝のゲージで飼うことはできますが、成体サイズ(50㎝以上)では狭すぎます。それに余計な出費を抑えるためにも、最初から90㎝規格のゲージを用意した方がベストです。
また熱帯魚用の水槽を用いて、蓋して飼育するのはおすすめしません。アオジタトカゲは体が大きくなると、水槽から這い上がって脱走する恐れがあります。そのため脱走を防ぐために、横開きでロックができる爬虫類用のゲージを用意するようにしてください。
床材は砂状のものがおすすめ
アオジタトカゲの飼育には砂状の床材がおすすめでしょう。爬虫類用の床材には、ヤシ柄マットやチップ形状のものもありますが、これらはメンテナンスがしにくいです。
砂状のタイプのものはアオジタトカゲが排出物を出した際に、砂がまわりについて固まるため処理しやすいメリットがあります。また使い方としては、熱帯魚用で砂利をすくうシャベルを使えば、便や食べかすだけを取り除けるので掃除が簡単です。
ヒーター
アオジタトカゲは平温動物で体温調節ができないため、冬場にはヒーターを用意してあげる必要があります。アオジタトカゲに使用するヒーターでは「パネルヒーター」がおすすめです。
パネルヒーターは下敷きのような形状で地面に敷くだけで使えて、電気代は保温球の半分以下とコストパフォーマンスに優れています。
照明
トカゲやリクガメといった爬虫類の飼育に使う照明は「バスキングライト」と「紫外線ライト」があります。
- バスキングライト:赤外線を放射するライトでゲージの一部を温める効果がある
- 紫外線ライト:骨の形成に必要なビタミンDの生成を促す働きがある
冬場ではパネルヒーターに加えて、バスキングライトでホットスポットを作りましょう。バスキングライトは、保温球とライトスタンドの2つが必要です。
紫外線ライトには「蛍光灯タイプ」と「電球タイプ」があり、水槽サイズや飼育環境で最適なものを選びましょう。紫外線ライトの寿命は半年ほどで、寿命を過ぎると電球はついていても、紫外線は出ていない可能性があります。紫外線を浴びることができないとアオジタトカゲは、体調を崩しやすくなり弱ってしまう可能性があるので、蛍光灯・電球は定期的に交換してください。
シェルター
アオジタトカゲが幼体サイズの場合は、シェルター(隠れ家)を用意してあげることで安心させることができます。特にお出迎えして間もないと環境になれていないため、警戒心が強くストレスも溜まりやすい状態なので、落ち着かせる役割としてシェルターを入れてあげるとよいでしょう。
環境になれてかつシェルターに収まりきらないほど成長したら、シェルターは逆にスペースが狭くなる原因になるので取り除いてください。
餌
アンボンアオジタトカゲは雑食性のため、肉類・野菜・フルーツなど様々なものを与え、偏りのないようにしましょう。
アンボンアオジタトカゲに与えられる餌は以下の通りです。
- 野菜・・・野菜:小松菜、ケール、白菜、水菜
- 肉類・・・ミルワーム、ジャイアントミルワーム、コオロギ
- フルーツ・・・リンゴ、バナナ、イチゴ、マンゴー、キウイ
- 人工飼料・・・リザードフード、イグアナフード、リクガメフード
野菜・肉類・フルーツはそのまま与えるのではなく、細かく刻んでから与えるようにしてください。
また野生の昆虫は寄生虫がいる可能性があり与えない方が無難です。
餌の比率
餌の比率としては「野菜50%」「肉類40%」「フルーツ10%」が推奨されています。また餌を与える際は必ず「カルシウム剤」をふりかけてください。トカゲやリクガメはカルシウム不足に陥ると、骨が柔らかくなる「クル病」を発症してしまいます。
野菜や肉類、フルーツなどの用意が難しい場合は、人工飼料に餌付かせる方が得策です。人工飼料は爬虫類の生育に大切な栄養成分を、バランス良く配合しているためおすすめです。ただし、完全に人工飼料のみを与えるのではなく、間で野菜も与えるようにしてください。また、人工飼料を与える際もカルシウム剤は必須になります。
餌の頻度
アンボンアオジタトカゲに限らず、幼体時(8か月未満)のアオジタトカゲ餌の頻度は、2~5日おきに与えてください。成長した個体であれば、週に1~2回の間隔で与えれば大丈夫です。
注意しなければいけないのが餌の与えすぎです。アオジタトカゲの体の構造上、脂肪がついてもが分かりづらく、気付かぬうちに肥満になっていることがあります。そのため、特に成体時のアオジタトカゲの餌やりは、食欲旺盛だとしても与えすぎには注意しましょう。
アオジタトカゲの飼育で注意すべきこと
アオジタトカゲ全般で注意すべき点は「脱皮不全」と「過度なハンドリング」です。この2点は飼育していくうえで、とても重要なことなので必ず知っておきましょう
脱皮不全
アオジタトカゲは脱皮不全を起こしやすい爬虫類です。脱皮不全はほおっておくと古い皮が皮膚を圧迫してしまい、血行障害を引き起こす恐れがあります。脱皮不全は湿度が低いことが1つの原因としてあるため、湿度は30%~40%は保つようにしてください。また、脱皮を手助けするものとして「石」や「流木」を入れておくのも有効です。
過度なハンドリング
アオジタトカゲはハンドリングができるトカゲですが、過度なハンドリングは控えましょう。基本的に爬虫類は慣れることはあっても、犬猫のようになつくことはありません。さらにアオジタトカゲは、その日によって気分が違うこともあり、落ち着いていないときに触れるとストレスが溜まったり、個体によっては噛みつくこともあります。
そのため日頃から様子を観察して、落ち着いているときハンドリングするよう、配慮してあげましょう。
まとめ
アオジタトカゲはトカゲの中でも愛嬌ある姿で、人にも慣れやすくおすすめの爬虫類です。気温変化に強いトカゲですが、日本の冬の寒さは耐えられないので、パネルヒーターやバスキングライトは用意しましょう。また、体内でビタミンDの生成を行う必要があるので、紫外線ライトも設置してあげてください。
アオジタトカゲは雑食性なため野菜を中心としながら、昆虫やフルーツも与えるようにします。人工飼料に餌付きやすいので、野菜と人工飼料のメニューもありでしょう。ただ、両者とも必ずカルシウム剤を添加する必要があります。
以上の点に注意すればアオジタトカゲは、決して飼育の難しい爬虫類ではありません。愛情を持ってい接していけば、爬虫類であっても飼い主との関係は深まって、普段見せないような愛くるしい表情も見られるかもしれません。ぜひこれを機会に、爬虫類のいるライフ生活を楽しんでみてはいかがでしょうか?