「カリフォルニアキングスネーク」という蛇をご存知でしょうか?「カリキン」などという名称で呼ばれることもあるこの蛇は、コーンスネークやボールパイソンと並んで初心者にもおすすめされる蛇になります。
今回はそのカリフォルニアキングスネークについてどんな生き物なのか、基本的な生態や飼い方について解説していきます。
飼い方を学べば初心者の方でも飼育することができます。
爬虫類の飼育に興味のある方は、是非この記事を参考にカリフォルニアキングスネークの飼育にチャレンジしてみてください。
1.カリフォルニアキングスネークとは
出所)https://www.cabidigitallibrary.org/doi/10.1079/cabicompendium.120356
カリフォルニアキングスネークは米国西部からメキシコにかけて生息する蛇です。名前の通りカリフォルニアにも生息しています。
生態
非常に適応能力が高く、森林、砂漠、シャパラル、草原、森林地帯、川沿い、または郊外の茂みのある地域にさえ生息できます。通常標高1000 メートルまで見られますが、一部地域ではさらに高い山で目撃されることもあります。
食性は、野生ではげっ歯類、鳥、トカゲ、カメの 卵であったり、他の蛇(毒蛇も含め)を食べると言われています。飼育下ではマウスもしくはラットを与えれば問題ないです。大半の飼育者は爬虫類専門店などで販売される冷凍マウスや冷凍ラットを与えています。
大きさ
大きさは成体で約110〜150㎝です。また、細長い姿をしており、日本に生息するアオダイショウなどと雰囲気は似ています。同じく初心者向けの蛇とされるボールパイソンはずんぐりむっくりした蛇ですが、どっちが良いかは好みによるかもしれません。
販売されている個体はまだ小さなベビーから育ったサイズまでさまざまです。ただ、繁殖個体が大半のためベビーが販売されることが多いです。野生個体が流通することは近年では滅多にないです。ほとんど飼育下で繁殖された個体となります。
カリフォルニアキングスネークのモルフ
手入れのしやすさ、魅力的な外観、従順な性質から、カリフォルニア キングスネークは最も人気のあるペットのヘビの 1 つです。ヘビ愛好家やブリーダーは、モルフと呼ばれるさまざまな色のパターンを選択的に繁殖させてきました。
あまりにも多様なモルフが存在するため全ては紹介できないのですが、いくつか代表的なモルフを紹介します。
・ハイホワイト:体は淡い白ですが、体に黒いアクセントがいくつかあります。頭は目の周りが黒く、首も黒くなっています。
・チョコレート:体の隅々まで均一な茶色になっています。
・バニシングストライプ:背面と側面のストライプが先細りになり、完全に消える傾向があるモルフです。
他にも多種多様なモルフがあります。また、こういったモルフ同士を掛け合わせて新しいモルフを作出する動きも常にあり、常に新しいモルフが生み出されています。
ちなみに、お店で販売されているカリフォルニアキングスネークに「Het〜」という名前がついていることがあります。これはヘテロ、と呼び「表現としては出ていないが遺伝子としては保有している」状態を指します。例えばHetアルビノとHetアルビノを繁殖させると、25%の確率でアルビノの特徴を持った子が生まれてくる、という仕組みになっています。少し難しい話になってしまいましたが・・繁殖を狙うのでなければ全く気にする必要はないです。
なお、モルフの金額は人気ではなくレア度によって変わります。なので綺麗だから高いというわけでもないのがカリフォルニアキングスネークの魅力でもあります。
性格
カリフォルニアキングスネークは基本的には大人しい性格をしているので、爬虫類の飼育初心者の方にもおすすめしやすい蛇です。
動きもゆっくりしているのでハンドリングも可能です。ただし、夜は餌を探して活発なことがあり手を入れると餌と間違えて噛まれることはあります。噛まれると痛いので気をつけましょう。
また、爬虫類は人に触られて喜ぶ生き物ではありません。適切な触れ合い方で接していけば早く懐いてくれます。そして生き物なのでそれぞれに性格があることを理解した上で飼いましょう。
2.カリフォルニアキングスネークを購入しよう
販売されている場所
・総合ペットショップ
・ホームセンター
・爬虫類専門店
・爬虫類イベント
総合ペットショップには爬虫類コーナーがあるところが多く、飼育用品や餌も販売されています。ただし、カリフォルニアキングスネークが販売されている場合でも販売されているモルフが限定的であることが多いため、探していたモルフが販売されている、という場合でなければ避けるのが賢明かもしれません。
ホームセンターでも近年では爬虫類を販売しているところが増えています。しかし店員さんが爬虫類に詳しいかどうか、また飼育用品が充実しているかどうかはお店によるところです。ペットショップと比べると取り扱っている種類は少ないかもしれません。
初心者の方は爬虫類専門店で買うのをおすすめします。飼育に詳しい店員さんがいて飼育用品も揃ってあるので安心して購入できます。
また、専門店であれば様々なモルフのカリフォルニアキングスネークを取り扱っていることが多く、その中からお気に入りの一匹を見つけることができます。カリフォルニアキングスネークはカラーリングが豊富なため、色々な生体を見た上で気に入った個体を購入するのが良いです。
爬虫類イベントではお店よりも安く爬虫類を購入することができます。イベントで購入する場合は、事前に飼育用品を揃えてセットしておくべきです。また混雑している場合は店員さんに話しかけづらいなどの心配点があります。
カリフォルニアキングスネークの値段
カリフォルニアキングスネークは1万円~5万円程度が一般的です。数万円程度の個体が多いと思います。
高額な個体は最新モルフなどで数が少ない場合がほとんどです。金額と見た目の美しさは関係がないのでお気に入りの一匹を探すのが良いです。また、同じモルフでも綺麗さによって値段は変化します。
3.カリフォルニアキングスネークの飼育に必要なもの
出所)https://www.oaklandzoo.org/animals/california-kingsnake
ここからはカリフォルニアキングスネークの飼育に必要なアイテムを紹介していきます。
できれば生体を迎える前に揃えてセットしておくと、お迎え当日スムーズに家に連れて帰ることができます。
以下のものが飼育に必要になります。
・ケージ
・シェルター
・水入れ
・床材
・パネルヒーター
ケージ
カリフォルニアキングスネークの飼育には、小さい時は小型のアクリルケースで十分ですが、大きくなると90cmケージ・理想は120cmケージと言われています。成長に合わせて飼育ケースの容量をアップさせると良いでしょう。自然界で蛇を食べることがあることから、リスクを避けるために基本的には単独飼育にしましょう。
また、蛇は脱走の名人ですので逃げれないように蓋をしっかりと閉めるケージにしましょう。一度逃げると探すのが大変です。隠れるのはかなり上手なため一度逃げると室内でも数日見つからないことになります。
シェルター
落ち着かせるために隠れる場所を設置しましょう。飼育個体がとぐろを巻いた程度のサイズにして体が密着できるものが良いです。蛇は日中は日陰に隠れていることが多いため、シェルターはあった方が良いです。
水入れ
水入れは水を飲むという意味でも必要ですが、カリフォルニアキングスネークは水入れを設置するとその中に入ることがあります。特に脱皮の際には湿度を上げて皮を脱ぐために水に入ることがあります。蛇用の水入れ(蛇が入る穴が空いたプラスチックのケースなど)が販売されているので体の大きさに合わせて使用しましょう。
床材
湿度を保ちやすい素材のものがいいです。
床材には以下のようなものがよく使われています。
| ヤシガラ | 保湿性が高く見た目もいいです。燃えるごみとして出せるのもメリットです。 |
|---|---|
| 爬虫類用ソイル | 保湿性が高く、バクテリアが繁殖してフンなどを分解してくれます。生体が良く湿ったソイルを踏んだあとケージ内が汚れてしまうことがあります。 |
| ミズゴケ | 保水力や弾力性があります。前面に敷く場合は濡らしすぎなどに注意しましょう。 |
| バークチップ | 園芸用で安く販売されており湿度や温度を保ってくれます。見た目も美しいです。 |
| キッチンペーパーやペットシーツなどの紙類 | 見栄えを気にしなければコストがかからず汚れたら頻繁に交換でき、床材として使えます。保湿性が低く、成体の誤飲の危険もあるのでよく観察しましょう。 |
カリフォルニアキングスネークの飼育においては清潔に管理しやすいペットシーツがよく使用されます。見た目は少し悪くなりますが糞をした際に簡単に掃除ができるので便利です。
パネルヒーター
カリフォルニアキングスネークはアメリカに生息する蛇なので寒い時期は冬眠させることもできます。ただ、飼育下での冬眠は失敗し生体が亡くなってしまうリスクがあります。それを避けるために常に一定の温度をキープしておいた方が安全です。
一番安価でお手軽な方法は、パネルヒーターをケージの一部に設置しましょう。
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床面の全面にパネルヒーターを敷いてしまうと、温度勾配がなくなり、カリフォルニアキングスネークが暑いと感じた時に逃げる場所がなくなってしまうため、ケージの半分ほどに当てるのが良いです。気温の目安は28℃〜30℃です。
4.カリフォルニアキングスネークの飼育方法
出所)https://reptilesmagazine.com/california-kingsnake-care-breeding-and-morphs/
餌
カリフォルニアキングスネークの餌は冷凍マウスか冷凍ラットです。爬虫類専門店などで販売されています。
蛇向けの人工飼料は存在しないため、基本的にはマウスかラットが必須になります。基本的には買い溜めをして冷凍庫にストックできるため便利ですが、家族がいる場合は事前に許可をとっておいた方が安全です。
また、生きたマウスやラットを与えることも出来ますが、反撃され噛みつかれるリスクもあるため、冷凍が良いです。野生個体では最初は食べない個体もいますが、繁殖個体であれば既に餌付けされているため問題なく食べてくれると思います。
冷凍の餌はお湯につけて解凍する、もしくは自然解凍をして与えるようにしてください。
餌やりは幼体の場合は週1〜2回、成長したら頻度を減らして月に2〜3回ほどが目安の頻度です。ただ、飼育環境や個体差によって異なるので様子を見ながら与えるようにしましょう。
飼育下では野生に比べ運動量が少なく、肥満になりやすい傾向にあります。体重を管理し、増えすぎないように管理しながら餌を与えるようにしましょう。鱗と鱗に隙間ができている場合は太り過ぎの可能性が高いです。
拒食について
カリフォルニアキングスネークは餌を食べなくなる時があります。
主な考えられる理由としては二つあり、一つは「餌が冷たくすぎる」場合です。解凍が十分にできていない餌を与えるとカリフォルニアキングスネークがびっくりして冷凍マウスを餌として認識しなくなる時があります。この際にはお湯を使ってきちんと温めた餌をあげると匂いを認識して食べるようになる場合があります。
次が「季節性の拒食」です。温度の変化や季節の変化を敏感に感じ、冬になったと感じた時に餌を食べなくなる時があります。この際には餌をどのように与えても反応しません。しばらく様子を見て再度餌を食べるようになるのを待ちましょう。
いずれにしてもしばらく餌を食べないときは、体重を確認することをお勧めします。体重が減少している場合はトラブルの可能性が高いです。病院に行くことも視野に入れましょう。
ハンドリング
カリフォルニアキングスネークは大人しい性格のため、慣らせばハンドリングは容易にできます。
日頃ハンドリングに慣れておけばケージ内の掃除や体調の確認など、ストレスを与えることなく触れることができるので是非練習しておきましょう。
ハンドリングする際には生体を驚かせないよう優しく掴み、落ちないように手に乗せてください。
もし手の上から移動するようであれば無理に止めず落ちないよう自分も動きに合わせましょう。
ハンドリングは長時間を避け、生体の様子をよく見ながら行いましょう。
繁殖

カリフォルニアキングスネークの飼育に慣れてきたら、繁殖にチャレンジしてみるのもいいでしょう。
性成熟の目安は3歳から4歳です。
また、繁殖させるためには「クーリング」が必要です。これは飼育下で冬を感じる温度にして冬眠させることで春に発情を促す作業になります。
クーリングなしでも発情する可能性はありますが、した方が確実です。そしてオスとメスの相性がよければ産卵してくれます。
1度に5~15個の卵を産むので、すぐに暖かい場所へ隔離し約2か月ほどで孵化します。
繁殖をさせる場合には生まれたベビーを飼育するのか、またどこかに譲るのかを決めておくなど計画的に行いましょう。
5.カリフォルニアキングスネークを飼ってみよう
爬虫類の飼育というと、大きなケージでいろいろなライトをつけて…というイメージを持つ方が多いかもしれませんが、カリフォルニアキングスネークはライトなど大きな設備は必要なく簡単に飼育を始めることができます。
平均寿命は約20年と言われており、長生きする生き物です。
最後まで愛情を持ってお世話できるかどうかよく考えてからお迎えしてくださいね。
是非この記事を参考にカリフォルニアキングスネークの飼育にチャレンジしてみてください!
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