皆さんはアルマジロトカゲというトカゲをご存じでしょうか。
アルマジロトカゲはヨロイトカゲの一種で、危険を感じた時にアルマジロのように体を丸めて防御をするトカゲです。実物は見たことないけど写真は見たことある、という方は多くいらっしゃるかもしれません。今回はそのアルマジロトカゲについてどんな生き物なのか、基本的な生態や飼い方について解説していきます。
飼い方を学べば初心者の方でも飼育することができます。
爬虫類の飼育に興味のある方は、是非この記事を参考にアルマジロトカゲの飼育にチャレンジしてみてください。
1.アルマジロトカゲとは

出所)https://nextgenherpetologist.co.za/2018/01/26/armadillo-girdled-lizard-ouroborus-cataphractus-2/
分布
南アフリカに生息しています。野生個体は現地で保護対象となっているため、主に流通するのは欧州で殖やされた繁殖個体です。
生態
アルマジロトカゲは岩が多い荒地などで生活しています。自然下では10匹ほどで群れを作って生活することもあるようです。
危険を感じると岩の隙間に逃げ込むのですが、どこにも逃げ場がない際に尾を咥えて体を丸める防御行動を取ります。これがアルマジロトカゲという名前の由来となっています。
なお、なおアルマジロトカゲは乾燥した砂漠地帯に生息しています。しかし日中は岩陰や物陰に隠れていることが多いため、乾燥や高温に強くはないようです。
大きさ
大きさは約20㎝ですが、尻尾が短いため大きく見えます。また、ヨロイトカゲの中では大型になります。(主に流通するヨロイトカゲがヒナタヨロイトカゲなどの小型のヨロイトカゲであるということもありますが)
見た目
見た目は、ヨロイトカゲの名の通り鱗が鎧のように全身を覆っていて強そうです。実際は荒いということはなくどちらかというと臆病な性格の個体が多いですが、、ゲームに出てきそうなかっこいい見た目から海外でも非常に人気のあるトカゲです。
2.アルマジロトカゲを購入しよう
販売されている場所
・総合ペットショップ
・ホームセンター
・爬虫類専門店
・爬虫類イベント
総合ペットショップには爬虫類コーナーがあるところが多く、飼育用品や餌も販売されています。ただ入門種をよく取り扱っていることが多く、アルマジロトカゲが販売されていることはほとんどないです。
ホームセンターでも近年では爬虫類を販売しているところが増えています。しかし店員さんが爬虫類に詳しいかどうか、また飼育用品が充実しているかどうかはお店によるところです。ペットショップと比べると取り扱っている種類は少ないかもしれません。
初心者の方は爬虫類専門店で買うのをおすすめします。飼育に詳しい店員さんがいて飼育用品も揃ってあるので安心して購入できます。アルマジロトカゲは爬虫類専門店に稀に入荷しますがすぐに売り切れる人気のトカゲです。常日頃からお店とコネクションを作っておき入荷したら連絡してもらうような関係を作った方が良いです。
また、爬虫類イベントで販売されていることもあります。イベントで購入する場合は、事前に飼育用品を揃えてセットしておくべきです。また混雑している場合は店員さんに話しかけづらいなどの心配点があります。
価格
アルマジロトカゲの価格は平均100万円程度になります。先日見かけたペアは250万円でした。
近年非常に価格が高騰し、非常に高額なトカゲの一種になっています。100万円でも入荷するとすぐ売り切れているので熱心なファンが多いトカゲの一種です。
また、高額なトカゲにしては珍しく国内での繁殖事例もあるトカゲです。繁殖して子供を殖やすことが出来るという点も人気の理由かもしれません。
3.アルマジロトカゲの飼育に必要なもの
ここからはアルマジロトカゲの飼育に必要なアイテムを紹介していきます。
できれば生体を迎える前に揃えてセットしておくと、お迎え当日スムーズに家に連れて帰ることができます。
以下のものが飼育に必要になります。
・ケージ
・シェルターなどの隠れる場所
・床材
・バスキングライト、紫外線ライト
ケージ
アルマジロトカゲは地上性のトカゲですので底面積の広いケージが望ましいです。幅は90㎝あるケージであれば十分飼育できます。
爬虫類用の飼育ケージを使用するのが良いでしょう。衣装ケースなどを活用し自作することも出来ますが隙間から逃げ出すなどのリスクがあるため、市販のケースを使用することが無難です。
シェルターなどの隠れる場所
シェルターや岩など、隠れることが出来る場所を用意しましょう。隠れる場所がないとトカゲはストレスを常に感じることになります。岩を組み合わせて隙間を作る、といったことができれば自然下に近づくことになります。
また、流木などを置くと上手く登っている姿を見ることもできるかもしれません。ヨロイトカゲは意外と立体活動をするためですが、必須というわけではないです。
床材
湿度を保ちやすい素材のものがいいです。
床材には以下のようなものがよく使われています。
| ヤシガラ | 保湿性が高く見た目もいいです。燃えるごみとして出せるのもメリットです。 |
|---|---|
| 爬虫類用ソイル | 保湿性が高く、バクテリアが繁殖してフンなどを分解してくれます。生体が良く湿ったソイルを踏んだあとケージ内が汚れてしまうことがあります。 |
| ミズゴケ | 保水力や弾力性があります。前面に敷く場合は濡らしすぎなどに注意しましょう。 |
| バークチップ | 園芸用で安く販売されており湿度や温度を保ってくれます。見た目も美しいです。 |
| キッチンペーパーやペットシーツなどの紙類 | 見栄えを気にしなければコストがかからず汚れたら頻繁に交換でき、床材として使えます。保湿性が低く、成体の誤飲の危険もあるのでよく観察しましょう。 |
ヤシガラは移動時の足場になり、見た目も自然な雰囲気で特におすすめです。
爬虫類用品として販売されているものは生体の安全を考えて作られています。
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バスキングライト、紫外線ライト
アルマジロトカゲの適温は約25~30℃です。
ただ、温度に関しては高低差があり、自由にアルマジロトカゲが移動できる環境を作ってあげることが重要です。なので、飼育ケージの一部にバスキングライトを照射することで、その部分だけ他より少し暖かいという環境を作り出すことができます。
ただし、夏場は締め切った部屋だと室温が30℃を超える場合があり危険です。
クーラーで温度管理するのが1番です。
またアルマジロトカゲは紫外線を必要とします。紫外線ライトの下で日光浴をしているシーンは飼育しているとよく見かけますので、必ず紫外線ライトを照射するようにしましょう。また、暖かい日は定期的に日光浴をさせるということも良いです。
4.アルマジロトカゲの飼い方
出所)https://allthatsinteresting.com/armadillo-lizard-ouroborus-cataphractus
餌、サプリメント
アルマジロトカゲは動くものに反応して食べる性質があります。なので基本的には与える餌は生きた昆虫となります。
・デュビア
・ミルワーム
などを与えます。
どれもペットショップなどで手に入ります。
爬虫類を飼育している人の中で最も定番とされているのがコオロギです。
ペットショップやホームセンターで販売されていて簡単に入手できます。小さいサイズから大きいサイズまで多様なサイズのコオロギを購入することができるのでアルマジロトカゲの大きさに合わせた餌を用意することが簡単です。
ただ、コオロギは大量に購入して管理しておくことが難しいです。少し多めに買って家にある余った虫かごに入れておこう!と思うかもしれませんが、それが結構難しいのです。
コオロギは意外にも繊細でストレスに弱いので、ちゃんと管理しなければすぐに死んでしまいます。飲み水がなくなったり、湿度が高すぎたりすると大量死していまいます。ですので必要な量だけを定期的に爬虫類店舗などで購入することが求められます。
餌になる虫の管理までする自信がないという方はミルワームがおすすめです。
カップにたくさん入っており冷蔵庫で保存すれば餌を与えなくても管理できるため、管理がとても楽です。アルマジロトカゲもミルワームはよく食べてくれるので主食とすることは可能です。ただしミルワームは栄養素が少し少ないと言われていますので、栄養価の高い餌をミルワームに食べさせた上でアルマジロトカゲに与える手法をお勧めします。
他にもデュビアは管理がしやすく放って置いても死ににくいのでおすすめです。色々な餌を与えてみて嗜好性も確認しておくのが良いでしょう。
目安としては成体には2〜3日に1度、幼体には毎日餌を与えることがおすすめです。ただし、個体によってどれだけ食べるかは差がありますので様子を見ながら与えるようにしてください。肥満には注意しながらも様子を見ながら求める量をあげるようにしましょう。
また昆虫や人工飼料だけでは不足しがちなカルシウムやビタミンはサプリメントで補いましょう。
爬虫類用のサプリメントを昆虫にまぶしたり、人工飼料につけて与えるだけです。
特にベビーの時期は毎日添加してあげてください。
あまり生きた昆虫を扱いたくない、という方は冷凍コオロギや乾燥コオロギを与えるということも出来なくはないです。ただし、最初は生きたコオロギをピンセットで与えて、ピンセットに摘まれているもの=餌と認識させた上で冷凍コオロギや乾燥コオロギをピンセットで摘んで与えるといった努力が必要になります。
温度と湿度
アルマジロトカゲの適温は約25~30℃です。
寒いと食欲が落ちて病気の原因にもなります。
また暖かいところにいた生き物だから暑さには強いのだろうと考えてはいけません。
日本の真夏はアルマジロトカゲにとっては暑すぎます。
ケージ内には温度計を入れて適温を保てているか毎日チェックしましょう。
ハンドリング
アルマジロトカゲは大人しい性格のため、慣らせばハンドリングは容易にできます。
日頃ハンドリングに慣れておけばケージ内の掃除や体調の確認など、ストレスを与えることなく触れることができるので是非練習しておきましょう。
なお、尻尾を加えて丸くなる動作は飼育下においては見ることがほとんど出来ません。丸くなっている時は非常にストレスを感じている時なので無理に丸くなるようにすることは避けましょう。
ハンドリングする際には生体を驚かせないよう優しく掴み、落ちないように手に乗せてください。
もし手の上から移動するようであれば無理に止めず落ちないよう自分も動きに合わせましょう。
ハンドリングは長時間を避け、生体の様子をよく見ながら行いましょう。
繁殖

先ほども触れましたが、国内での繁殖実績があるトカゲです。どうやら繁殖には冬眠が必要なようです。冬眠後、春になり暖かくなると交尾が始まり、うまく行くと1~2匹のベビーが生まれます。
実際に繁殖実績のある動物園の飼育係によると「野生下では集団を作って生活している社会的なアルマジロトカゲに関しては、温度などの環境要因よりもペアの相性や一緒に暮している個体間との関係といった社会的環境の方が明らかに繁殖に及ぼす影響が大きいと感じています」とのことです。
色々な試行錯誤が必要なトカゲかもしれません。繁殖に挑戦する場合にはSNSなどで国内のブリーダーから色々話を聞いておくのが良いでしょう。
また繁殖をさせる場合には生まれたベビーを飼育するのか、またどこかに譲るのかを決めておくなど計画的に行いましょう。
5.アルマジロトカゲを飼ってみよう
アルマジロトカゲの飼育の仕方としてはフトアゴヒゲトカゲの飼育の仕方に近いものがあります。なので所謂トカゲ飼育において必要なセットが一式必要となり、ケージも大きいサイズが必要となるトカゲです。
ただ、画像やイラストでしか目にしないような特徴的な爬虫類であるアルマジロトカゲを飼育できるのは素晴らしいことです。日常に彩りを与えてくれるような存在になるでしょう。
また、近年非常に入荷が少なくなっている種類です。購入する方は繁殖にも是非チャレンジしてみてください。日本産の個体が増えれば市場の流通量も増えていくと思います。
是非この記事を参考にアルマジロトカゲの飼育にチャレンジしてみてください!
よければ以下の記事もご覧ください。