「爬虫類をペットとして飼育する」ことは近年ではそれほど珍しくなくなってきました。(まだまだマイナーな趣味ではありますが)
犬や猫・ウサギといったペット動物達とは異なる特徴を持っている爬虫類ですが、特徴をきちんと把握し、爬虫類に沿った対応をしてあげれば初心者でも飼育は難しくありません。
今回は、「ペットとしておすすめ」の爬虫類とその理由を紹介していきます。
1.爬虫類はペットとしておすすめなのか?
まず、爬虫類をペットとして飼育することはおすすめなのでしょうか?結論から申し上げると、「非常におすすめ」です。愛玩動物とは違った良さがあります。犬や猫といった愛玩動物との違いとしては以下の点が挙げられます。
①周囲の人の迷惑になることが少ない
これはペット飼育の上で素晴らしいことです。犬や猫は鳴き声が大きかったり、匂いや毛が飛び散るということで、集合住宅であれば飼育が禁止されている所も多いです。
しかし爬虫類はまず鳴くことはほとんどないです。糞をするのでその匂いはありますが小まめに取り除けばそこまで強い匂いもしません。また、毛もないためアレルギーを持っている人でも問題なく飼育できます。こういった理由から周囲の人にも迷惑をかけることなく飼育できるのが爬虫類の良い点です。
②手間がかかることが少ない
爬虫類は犬猫などと違い、人間とのスキンシップを望むことは少ないです。寂しい点もあるのですが、逆にいうと放っておいても問題ない、むしろ適度な距離感が重要なペットです。
毎日散歩してあげる時間が確保できない、家にいる時間がほとんどないという理由で犬を飼育することが困難と考える人はいますが、爬虫類ではきちんと餌やりと水やりだけしておけば大丈夫な種類も多くいます。
③色々な種類を飼育できる
愛玩動物は基本的には一匹で飼育している家庭が多いと思います。ただ爬虫類はそこまでスペースを取らない種類が多く、また飼育の手間もそれほどかからないため複数匹を飼育している人も多いです。同じ種類の色違いを集める人もいれば、様々な種類の様々な爬虫類を集める人もいます。
2.爬虫類はペットとして懐くのか?
懐くかどうかも気になる点だと思います。これは「ある程度は」懐きます。犬のように飼い主を見つけると尻尾を振ってやって来るというようなことはありません。ただ、餌をねだりに来たり、飼い主を見かけても逃げ出さない(隠れようとしない)などという風になることはよくあります。
飼い始めた頃はずっとシェルターの中に隠れていたのに、今では色々な所を歩き回っている、、ということが起こります。
なお爬虫類もどれだけ触れ合っているかが懐くかどうかという点で重要です。あまり触れ合いすぎるとストレスになってしまうのですが、適度な頻度で触れ合いをしていると懐くのが早くなります。
日頃ハンドリングに慣れておけばケージ内の掃除や体調の確認など、ストレスを与えることなく触れることができるので是非練習しておきましょう。
3.初心者にペットとしておすすめの爬虫類は?
ここからは、実際の爬虫類でペットとしておすすめの子達を紹介していきます。
①クレステッドゲッコー
クレステッドゲッコーの和名はオウカンミカドヤモリです。この名前は、背中からまつ毛にかけて並ぶトゲトゲが王冠(クレスト)のように見えたことに由来します。爬虫類愛好家はクレステッドゲッコーのことをクレスと略すことが多いですね。
クレステッドゲッコーは、ガラスを登ることができる夜行性のヤモリです。尻尾にも吸着機能があり、猿のように尻尾だけで木にぶら下がる姿も見られます。
おすすめのポイントは、「カラーリングの豊富さ」と「飼育難易度の低さ」です。
クレステッドゲッコーには多様なモルフ(種類)が販売されています。真っ黒の子や赤い子、といったように模様が多種多様です。その中からお気に入りの一匹を選ぶことができるのが良い点です。
また飼育もそれほど難しくなく、温度と湿度に気をつければ問題なく飼育できます。餌も人工飼料が販売されており、水に溶かして与えることができるので飼育する上でのハードルが高くないです。
なお今世界中で人気があり、多様なモルフが新しく登場しています。少し高額になりますが最新のモルフを購入することで世界最先端を走ることも可能なのが良い点です。
②ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)
レオパードゲッコーの和名はヒョウモントカゲモドキです。ヒョウ柄の見た目からこの名前がつきました。爬虫類愛好家からはレオパと呼ばれています。
トカゲモドキ科であるレオパの特徴として、
- まぶたがある
- 壁は登れない
- 尻尾に栄養を蓄える
- 他の爬虫類に比べて動きが遅い
- トイレの場所が決まっている
といったことが挙げられます。
レオパは尻尾を栄養を貯めるため、元気なレオパはもちもちと膨らんでいます。逆にエサをあまり食べていない個体の尻尾はやせ細るため、購入をする際の健康指標として判断が可能になります。
笑ったような表情や、エサを欲しがる仕草が可愛くて悶絶する人が続出。
多くの爬虫類女子がレオパードゲッコーを飼育しています。
餌として人工飼料が多く販売されているところも良い点です。グラブパイ・レオパゲル、レオパブレンドフード、レオパドライ、レオバイトなどの商品があり、専用フードだけで飼育することも可能になりました。
餌用のコオロギは飼育できないけど、、という人におすすめです。
③ボールパイソン
出所)https://aquarium.co.jp/picturebook/python-regius.html
ボールパイソンはアフリカ大陸中部から西部にかけてのサバンナや乾いた草原などに生息するニシキヘビ科の蛇です。警戒心が高まると、ボールの形に丸くなって防御姿勢を取ることからこの名前がついています。
ボールパイソンは基本的に夜行性です。日中は地中のトンネルに潜み、夜になると獲物を探す生活をしています。
食性は、飼育下ではマウスもしくはラットを与えれば問題ないです。大半の飼育者は爬虫類専門店などで販売される冷凍マウスや冷凍ラットを与えています。
ボールパイソンは繁殖が盛んであり、多種多様なカラーリングの種類、通称「モルフ」と呼ばれる個体が販売されています。
あまりにも多様なモルフが存在するため全ては紹介できないのですが、いくつか代表的なモルフを紹介します。
・アルビノ:原種から黒色の色素が欠乏したモルフです。「アルビノ=白」というイメージがあるかもしれませんが、白地に黄色の模様が入る表現になります。目は赤目です。
・ブルーアイリューシスティック:全身が白く、目が青いボールパイソンです。
・パイボールド:模様が部分的に消失し、原種の模様と真っ白の部分が交互に出る不思議な表現のモルフです。
・クラウン:体色は金色のような色を示し、模様は黒褐色のような色をしています。
クラウンは、Clown(ピエロ)でCrown(王冠)ではないです。
野生で捕獲した個体(最初のクラウン)の目の下には、ピエロ(道化師)に描かれている涙のような黒い模様があったことから「クラウン」と名付けられたと言われています。
他にも多種多様なモルフがあります。また、こういったモルフ同士を掛け合わせて新しいモルフを作出する動きも常にあり、常に新しいモルフが生み出されています。
④フトアゴヒゲトカゲ
フトアゴヒゲトカゲの英名はベアーデッドドラゴン(髭の生えたドラゴン)です。
英名も和名も、ヒゲが生えている様に見えることからこの名前が付きました。
爬虫類愛好家からは フトアゴ と呼ばれています。
フトアゴヒゲトカゲはとても温厚な性格でハンドリングがしやすいことが人気の理由の一つです。
フトアゴヒゲトカゲはアームウェービングと呼ばれる、片腕をゆっくりと大きく回す仕草や、ボビングと呼ばれる頭を上下に激しく振る仕草を見せてくれることがあり、これらの仕草にハートを射抜かれる飼育者も多いです。
⑤オニプレートトカゲ
photo by D Coetzee
オニプレートトカゲも、ペットリザードとしておすすめのトカゲの一種です。ニホンカナヘビをそのまま大きく太くしたような体型をしています。
体全体が硬い鱗に覆われており、甲冑を着込んだようなフォルムとなっています。小さな恐竜のような外見が格好良く人気の高い種です。
非常に体が丈夫で、飼育しやすいのが特徴の一つ。初心者だけどワイルドでかっこいいトカゲが飼育したいという方にはイチオシです。
なお、日本で流通しているオニプレートトカゲは、その多くがWC(野生下採取)個体です。CB(飼育下繁殖)個体と比べるとあまり人慣れしておらず、やや神経質な性格をしていることもあります。触れ合いがしたい場合は、辛抱強く慣らしが必要です。
⑥アオジタトカゲ
photo by William Warby
大型種の中で最もおすすめなのがアオジタトカゲです。ツチノコのようなむっちりした癒し系の体型と、のんびりした動作が愛らしいトカゲです。
雑食かつ食欲旺盛で、給餌の楽しい種の一つ。爬虫類の餌ならほとんどのものを食べられるので、色々な種類の餌を与えられます。体も丈夫なので、育てやすく初心者向きです。
⑦マツカサトカゲ
photo by John
マツカサトカゲは、オーストラリアの内陸部に生息するアオジタトカゲの仲間です。オーストラリア州と南オーストラリア州でよく姿を見られます。
フォルムはほとんどアオジタトカゲと同じですが、そのごつごつした体表がマツの実に見えることから、マツカサトカゲという和名が付きました。英語圏では“Single back lizard”という名が通りが良いようです。
少し高額にはなりますが独特のフォルムが可愛らしく、また飼育に癖がない非常に飼いやすいトカゲです。他の人と違う爬虫類を飼育してみたい、という方にはおすすめです。
⑧セイブシシバナヘビ
出所)https://snakesatsunset.com/het-lavender-western-hognose-snakes-heterodon-nasicus/
セイブシシバナヘビは北米大陸(カナダ・アメリカ・メキシコ)に幅広く生息するナミヘビ科の蛇です。独特な鼻の形をしているため「獅子鼻」と名付けられました。上向きについている鼻が特徴ですが、穴を掘ったりすることに使うようです。
大きさは蛇の中では小型な部類になり、より大きくなるメスでも一部60cmを超える程度です。オスに至っては平均45cm程度とされています。
ボールパイソンやコーンスネークといった初心者向けとされる蛇でも育つと1mを超える中、セイブシシバナヘビはかなり小さいです。一般的な家でも飼育しやすいサイズとも言えます。
セイブシシバナヘビは繁殖が盛んであり、多種多様なカラーリングの種類、通称「モルフ」と呼ばれる個体が販売されています。
あまりにも多様なモルフが存在するため全ては紹介できないのですが、いくつか代表的なモルフを紹介します。
・アルビノ:原種から黒色の色素が欠乏したモルフです。「アルビノ=白」というイメージがあるかもしれませんが、白地に黄色の模様が入る表現になります。目は赤目です。選別交配により様々な赤の濃さのモルフが作出されていて、「レッドアルビノ」や「クリームアルビノ」などという名前で販売されています。
・アザンティック:黄色の色素が消失したモルフです。グレーをベースとしたモノトーンな色合いになります。
・アナコンダ:背中に大きなブロッチ(模様)が出るモルフです。南米に生息するオオアナコンダという蛇に模様が似ていることから名付けられました。アナコンダ同士を交配すると、25%の確率で模様がない個体が産まれます。これを「スーパーコンダ」と呼びます。
・スノー:アザンティック×アルビノから作出されるモルフです。どちらも劣性の遺伝なので二重劣性になります。黄色も黒も消失し、薄紫色の非常に綺麗な個体になります。
他にも多種多様なモルフがあります。また、こういったモルフ同士を掛け合わせて新しいモルフを作出する動きも常にあり、常に新しいモルフが生み出されています。
いかがでしたでしょうか。爬虫類の魅力について少しでも伝われば幸いです。
そして飼育を始める際には一匹の命として大切に飼育してあげてください。
色々と情報収集をした上で飼育を始めることをおすすめします。当サイトの記事も参考にしていただければと思います。