拒食は、爬虫類を飼育している方にとって身近な現象です。飼育している個体がある日突然餌を食べなくなります。
爬虫類を飼育して日の浅い人であれば、餌を食べなくなると慌ててしまうかもしれません。確かに、拒食は病気や怪我のサインの一つ。しかし、時には「飽き」や「気まぐれ」による拒食もあるので、落ち着いて原因を探っていきましょう。
この記事では、爬虫類の拒食について、よくある事例と対策方法を考えていきます。
- 爬虫類の拒食は何が原因なのか
- 拒食にはどんな対策が有効なのか
このような点を紹介します。参考にしてください。
爬虫類はどのくらいなら食べなくても平気なのか
可愛がっている個体が餌を食べなくなると誰でも焦ってしまいますが、爬虫類は拒食から体調を崩すまでにある程度時間があります。
どの程度の拒食に耐えられるかは種類や健康状態にも左右されるため、一概には言えません。一般的には、健康なアダルトの拒食であれば、二週間程度は問題ないことが多いです。
ヘビ類やヒョウモントカゲモドキなど、比較的絶食に強い種であれば1ヶ月以上拒食してもケロッとしている場合もあります。
そもそも爬虫類は、人間や哺乳類のように毎日食べ物を必要としません。その分絶食にも強く、ダメージがでるまでは若干の猶予があります。まずは様子を見てください。
なお、拒食中にきちんと水を飲んでいるかは要チェックです。絶食には耐えられても水切れに弱い種は多いからです。
また、ベビーはアダルトほど体が強くありません。拒食にも弱いので、異常がある場合はすぐに購入したショップや獣医師に相談してください。
考えられる拒食の原因
ここからは具体的に拒食の原因を考えていきます。
- スキンシップが過剰
- 餌に飽きた・餌が好みでない
- 飼育環境が適切ではない
- お迎えしてから日が浅い
- 発情している・卵を持っている
- 体調を崩している
一つずつ詳細を見ていきましょう。
スキンシップが過剰
スキンシップが過剰な場合、拒食の原因となります。
本来、爬虫類は他者との触れ合いを好まない生き物です。温厚な種であればある程度は我慢してくれることもありますが、触れ合いは決して快適ではありません。
ストレスを感じていても、威嚇する、噛むといったサインを出さない個体もいます。スキンシップをどの程度許してくれるかは個体差があるので、日頃からよく観察してください。嫌がるようであれば無理強いは危険です。
餌に飽きた・餌が好みでない
今食べている餌を食べたくなくなりストライキ状態に陥ることもあります。
- ずっと同じ餌を与えられて飽きてしまった
- サプリメントがまずい
- 餌が好みではない
こういったケースは、餌の与え方や内容を変えることで対策が可能です。
飼育環境が適切ではない
本来の生息環境とかけ離れた温度・湿度で飼育していると、ストレスで食べなくなることがあります。特に爬虫類は、低温下で飼育されていると拒食することが多いです。
- 温度が適温ではない
- 多湿すぎて蒸れている
- 乾燥しすぎている
このような状態でないか一度確認して見てください。
お迎えしてから日が浅い
そもそも購入してから日が浅い場合もあります。
爬虫類は、知らない環境にやってきてしばらくは多少なりとも警戒するものです。お迎えしてからすぐは、ケージ内が安心できる場所かどうか判断できず餌を受け取らないこともあります。
家に連れて帰ってから3日程度は、餌を与えずに様子を見ることをおすすめします。
発情している・卵を持っている
パートナーとなる個体がいない場合でも、発情や抱卵することがあります。この場合も拒食の原因の一つです。無精卵の排出や発情が終了すれば、徐々に食欲も回復します。
メスが無精卵を持った場合は、卵管に詰まって卵詰まりを起こすケースもあります。抱卵が異常に長い場合など、異常を感じた場合は獣医師の診察を受けてください。
体調を崩している
拒食は、病気や怪我など体調不良のサインであることも。病気にかかっている場合、飼い主にできることはほとんどありません。なるべく早く爬虫類を見てくれる獣医師の診察を受けてください。
拒食の対策
ここからは、拒食に対してどんな対策を取ることができるのか、具体的に解説していきます。
- まずは落ち着いて観察を行う
- 迎えてからしばらくはそっとしておく
- 無理に触りすぎない
- 飼育環境を見直す
- 餌を変えてみる
- 餌の与え方を工夫する
- 長引くときは獣医師の診察を受ける
一つずつ詳細をチェックしてみましょう。
まずは落ち着いて観察を行う
爬虫類は、犬や猫のように毎日食事を取らないといけない訳ではありません。体にダメージが出始めるまでしばらく猶予があるので、まずは注意深く様子を見てみましょう。
- 不自然な体重の減少はないか
- 外傷はないか
- 体を一部を気にするようなそぶりはないか
- 普段と違った行動を取っていないか
こんな点に着目しつつ観察してみてください。
迎えてからしばらくはそっとしておく
家に来て間がない個体の場合、当日から餌をもりもり食べないこともあります。新しい環境に慣れていないため、3〜4日程度はそっとしておいてください。
この間、お世話は水の交換や霧吹き、掃除など最低限に留めます。
無理に触りすぎない
ハンドリングを嫌がるかどうかは個体差がありますが、神経質な個体にスキンシップを強要すると、拒食の原因になる場合があります。
とはいえ、種によっては人馴れのトレーニングのためにハンドリングが必要なこともあります。ハンドリングは様子を見ながら行い、無理強いしないことが大切です。
飼育環境を見直す
ケージ内が適切な飼育環境になっていなければ、こちらも拒食の原因になります。個体に適した飼育環境になっているか再度確認してみましょう。
- 種にあった温度になっているか
- ケージ内が蒸れていないか
- 乾燥しすぎていないか
- ライト類は適切に使用しているか
- 必要に応じてシェルターが用意してあるか
こういった点を重点的にチェックしてみてください。
餌を変えてみる
餌に飽きたり味が好みに合わない場合は、餌を変えてみると解決することがあります。嗜好性の高い餌や臭いの強いものを与えて食欲を刺激してみてください。
配合飼料で飼育しているのであれば、生き餌を与えてみるのも効果的です。
餌の与え方を工夫する
餌の与え方を工夫することで、再び食事を取るようになることもあります。一例として、以下のような方法を試してみてください。
- 昆虫の頭を切り取って体液を口につけてみる
- ゆるく練ったグラブパイを舐めさせてみる
- 鳥やマウスを与える場合は少し血を出して匂いを強くしてみる
このように、食欲を刺激することで再び食べ始めることもあります。状況に合わせて様々な方法を試してみてください。
対処が難しい場合は獣医師の診察を受ける
自分で対処することが難しい場合は、無理をせず動物病院でみてもらいましょう。例えば以下のような場合、長引くと危険なので受診をおすすめします。
- ベビーが拒食している
- 拒食が数ヶ月に渡り長引く
- 行動や動作などに明らかな異常がある
- 短期間で極端な体重の減少がある
飼い主自身で判断ができない場合は、購入したショップや獣医師に相談するようにしましょう。