ロシアリクガメは、乾燥地帯に生息しています。甲羅は丸みを帯びており、とても可愛らしいです。ヨツユビリクガメとも呼ばれており、アフガニスタンやイラン、中国やパキスタンなどに分布しています。
ペットとして人気が高く、前足に4本の指を持っており、ユニークなので『飼育をしてみたい!』という人も多いのではないでしょうか?
この記事では初心者向けにどんな種類がいるか?特徴や飼い方などをまとめてみました。
- ロシアリクガメについて知りたい
- どんな種類がいるのか気になる
- 飼うために何が必要なのか調べている
ロシアリクガメの特徴
| 学名 | Agrionemys horsfieldii |
|---|---|
| 英名 | Central Asian tortoise Horsfield’s tortoise Russian tortoise Steppe tortoise |
| 種類の数 | 4種 |
| 繁殖形態 | 卵生 |
| 寿命 | 30年前後 |
前脚に4本の指を持つ
別名(ヨツユビリクガメ)のとおり、ロシアリクガメの前脚は4本あり、頑丈なシャベルのようで、穴を掘るのに適しています。
ヨツユビリクガメは、この前脚を使って穴を掘る習性があり、この穴は冬眠用や巣穴として使用します。
穴の長さはなんと、3〜4m、深さは1mになることがあるようです。
また、運動量がとても多く、エサを求めて1日に1km近く歩くこともあるようです。
リクガメの中では小さい
リクガメの中では小型のほうで、体長は20〜28cmほどです。
このくらいのサイズであれば、飼育はしやすいと言えるでしょう。
ロシアリクガメの生態
主に砂漠気候やステップ気候の地域、西岸海洋性気候にある岩石砂漠などに生息しています。
基本的に昼行性です。
高地に分布している個体は冬に、乾燥している地域に分布する個体は夏に休眠する習性があります。
夏も冬も休眠して、1年のうち3ヶ月しか活動しない個体群もあります。
食性は植物食で、植物の果物や葉を食べます。
ロシアリクガメの分布
ロシアリクガメは、アフガニスタンやイラン、中華人民共和国などに分布しています。
分布している地域は以下のとおりです。
- アフガニスタン
- イラン
- ウズベキスタン南部
- カザフスタン
- タジキスタン
- 中華人民共和国(新疆ウイグル自治区西部)
- トルクメニスタン東部
- パキスタン
- キルギスの一部
ロシアリクガメの繁殖形態
爬虫類としては繁殖形態が独特で、「卵生」と「卵胎生」の種類がいます。
ロシアリクガメは「卵生」です。
多くの爬虫類は「卵生」です。
一方、「卵胎生」はお腹の中で卵を孵化させる繁殖形態です。
「卵胎生」は単純に卵を産むこととは違うため、1度に子供を産む数も少なく1〜2匹程度のものが多いです。
ロシアリクガメは、1回に3〜5個の卵を産むと言われており、卵は主に2か月以内に孵化します。
発生時の温度が一定の温度より高い場合に、メスになる確率が高くなるとされています。
ロシアリクガメの種類
ロシアリクガメの種類の総数は4種とされています。
- アフガニスタンヨツユビリクガメ(アフガニスタン、ウズベキスタン南部、タジキスタン、トルクメニスタン東部、パキスタン北部)
- バルキスタンヨツユビリクガメ(イラン南西部、パキスタン南西部)
- カザフスタンヨツユビリクガメ(ウズベキスタン北部、カザフスタン、トルクメニスタン北部)
- トルクメニスタンヨツユビリクガメ(トルクメニスタン(コッペターク山脈))
中でも、カザフスタンヨツユビリクガメが一般的に多く流通している印象です。
カザフスタンヨツユビリクガメ
| 学名 | Agrionemys horsfieldii kazachstanica Chkhikvadze |
|---|---|
| 分布 | ウズベキスタン北部、カザフスタン、トルクメニスタン北部 |
| 全長 | 最大甲長23cm |
| 寿命 | 約30年 |
| 食性 | 植物食 |
上手に飼育すると、50年生きるとも言われています。
ロシアリクガメは、入手しやすい種類です。
手頃な価格で入手でき、飼いやすいくなつきやすいのが特徴です。
ロシアリクガメの購入方法
爬虫類は飼育環境が整っていれば飼育難度はそこまで高くないことが多いですが、輸入するのが難しくなっていて、値段が高騰してきています。
しかし、ロシアリクガメはリクガメの中では養殖が盛んで、入手しやすいです。
一方で、ヨツユビリクガメは絶滅危惧種のため、野生のヨツユビリクガメを入手することは基本できません。
価格は、1個体につき1万円〜のイメージです。
爬虫類は対面販売が義務付けられている
爬虫類の販売には、法律で対面販売が義務付けられています。
そのため、ネットショップ経由のみで購入することは基本的にできません。
必ず直接、説明を受けるようにしましょう。
「WC」と「CB」の個体
購入を考えるとき、動物の名前の後にあるアルファベットで「WC」「CB」という表記がある場合があります。
どのように捕まえてきたか?ということを表しています。
- WC : 野生の個体
- CB : 飼育下で繁殖させた個体
「WC」は野生の個体を捕まえたものなので、警戒心が強く人や環境などに慣れるまで時間がかかる傾向にありますが、繁殖させた個体の「CB」は、人に慣れやすい傾向にあると言われています。
初心者の場合はやはり「CB」の個体がおすすめになりますし、ロシアリクガメはCBが多いと思われます。
何も表記されていない場合はどういう個体なのか、お店の人に聞いて確認しましょう。
ロシアリクガメが購入できない場合
ロシアリクガメは一般的に流通しているため、入手しやすいです。
ペットショップのサイトを調べると、販売しているショップは多く、売り切れになっているケースは少ないです。
購入できない場合は、以下のような方法を試してみると良いかもしれません。
- カメのペットショップに足繁く通う
- 爬虫類販売の即売会へ参加してみる
- 動物園で飼育されているものを見てみる
まずはペットショップに通って、入荷した際に連絡をもらえるようにしておくと売り切れる前に購入することができそうです。
その他には、爬虫類を扱った即売会なども全国各地で開かれているので、足を運んでみるものも手です。
どうしても購入先が見つからない場合は、動物園で飼育されているものを見て、ひとまずはガマンしましょう。
ロシアリクガメの飼育設備
飼育ケージ
種類や個体よって必要な大きさは違いますが、ロシアリクガメの大きさが20cm前後で、カザフスタンヨツユビリクガメの最大甲長23cmとあまり大きくないため、幅が60cm〜100cmで問題ないでしょう。
90cm程度のケージを用意してあげるとよいです。
ケージが大きければ多頭飼いや、エリア分けて温度管理などもしやすくなるためです。
幅と奥行きは必要ですが、高さはあまり必要になることはありません。
また、ロシアリクガメは多湿の環境が苦手です。
主に砂漠気候やステップ気候、西岸海洋性気候にある岩石砂漠などの地域に生息しているため、乾燥している環境が適しています。
むしろ湿気に弱く、水分はそこまで必要ありません。
リクガメという名前のとおり、陸上で生活するため、ケージに水場をつくる必要もないでしょう。
水は飲みますので、水皿は必要です。
爬虫類用ケージは、以下のリンクから確認してみてください。
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大きさもちょうどよいものが多いので、価格やクオリティを踏まえて準備するとよいです。
また、慣れてきたら野外での飼育も可能です。
ただし、脱走には注意してください。
紫外線ライト・バスキングライト
擬似的に日光浴ができるように「バスキング」と「紫外線ライト」を設置します。
カメは、甲羅干しをすることが大切だからです。
特に室内で飼育するような場合は、日光浴が難しい場合も多いです。
紫外線を浴びることで、カルシウムを摂取するのに必要な「ビタミンD」を生成します。
日光浴ができないと、カルシウムが足らず「クル病」になってしまいます。
クル病になると、甲羅が曲がったり柔らかくなったりしてしまう恐れがあります。
これは、完治しない病気ですので、予防が大切です。
そのため、甲羅干しができるように紫外線ライトとバスキングの設置は重要です。
飼育下では必ず紫外線ライトはつけてあげましょう。
2つの機能が1つになったライトも販売されていますので、そちらもおすすめになっています。
紫外線ライトには寿命があり、通常は半年ほどを目安にライトを交換します。
そのまま使い続けると効果がないライトを浴びせることになるので、注意しましょう。
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仮に、紫外線ライトなどを使わない場合は、直射日光は避けて、必ず日陰部分をつくるようにしましょう。
しかし、ロシアリクガメが日光を避けたり、あまり調子が良くない場合もあります。
そのようなことを踏まえると、紫外線ライトやバスキングライトあったほうが好ましいです。
バスキングライトは、バスキングスポット(ホットスポット)をつくります。
目安としては、30℃〜35℃くらいに温められればOKです。
カメが移動して、体温調節することができます。
床材
爬虫類用の床材はいろいろ選択肢があります。
今回は、ロシアリクガメの特性を考えたうえで、床材をご紹介します。
ロシアリクガメは、穴を掘る習性があり、深さ1mほどの穴を掘ると言われています。
飼育していると、ケージの底をガリガリしていることがたびたびあります。
- ウォールナッツサンド
- デザートブレンド
- ヤシガラマット …など
おすすめは「ウォールナッツサンド」と「デザートブレンド」です。
ウォールナッツサンドもデザートブレンドも、くるみ殻が細かく砕かれたサラサラの砂のような状態です。
粒がウォールナッツサンドのほうが粗い印象です。
普通の砂とは異なり、非常に軽くて吸水性が高く、仮にカメがエサと共に砂を飲み込んでしまっても、体内で分解もしくはフンとなって出てくるので安心感が高いです。
また、汚れてしまっても、燃えるゴミとして廃棄することができるので便利です。
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水皿
食事から水分を補給することもしますが、水を飲んだり、水浴びをしたりすることがあるので、水容器を入れてあげましょう。
大きさは全身が浸かれるような大きさのものがいいです。
飲み水にもなるので最低でも2日に1回は水を入れ替えてあげるようにしてください。
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シェルター
リクガメはシェルターで休憩することが多いので、シェルターは用意したほうがよいです。
ロックシェルターなどもよいでしょう。
特にロシアリクガメを飼い始めたころは、慣れない環境でストレスを感じることが多いので、落ち着ける環境を作ってあげるとよいです。
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ロシアリクガメの飼育方法
エサ
ロシアリクガメは草食性のため、小松菜やチンゲンサイ、水菜などの葉野菜を中心に与え、その他の野菜や野草、果物などをバランスよく与えるようにしましょう。
エサが偏ると成長不良をきたす恐れがあります。
- 小松菜
- チンゲンサイ
- 水菜
- モロヘイヤ
- オクラ
- カボチャ
- ダイコンの葉
- ニンジンの葉
- キュウリ
- トマト
- バナナ
- リンゴ
- タンポポ
- ナズナ
- 牧草…など
好き嫌いをすることもあるので、いろいろなエサを与えてみましょう。
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栄養バランスを考えるようにしましょう。
主食は、レプトミンなどの人工餌で、サプリメントも与えてあげましょう。
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サプリはいつものエサにまぶして使うこともできます。
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大人のリクガメにエサを与える頻度は1日1回程度で問題ないです。
温度
ロシアリクガメは、砂漠地帯など乾燥している地域で育つ生物のため、高湿が苦手です。
また、高温多湿になると、体調を崩してしまう恐れがあるので、通気性を良くしましょう。
湿度は50%〜60%くらいで、温度は25℃前後が適しています。
ライトやエアコンなどで温度を調節することができますが、必要であればヒーターを入れてあげましょう。
25℃を切っても問題ないですが、寒いとエサを食べなくなったり、そのような日が続くと弱ってしまう可能性があります。
寒さによって内臓に支障をきたしている場合がありますので、エサを与えたり温度を上げて回復させるようにします。
逆に30℃を超えるような暑い状態が続いても、弱ってしまう恐れがあります。
いずれにせよ、体温調整ができるようシェルターやヤシガラマットも用意しましょう。
繁殖
ロシアリクガメの繁殖についてですが、野生で生息している環境のように、低湿で温かい環境で十分に栄養を与えていれば繁殖させることができます。
また、産卵する土の温度によって生まれるカメの性別が変わる「温度依存性決定」の性質をもっています。
温度が一定より高いとメスになる確率が高くなります。
昨今の地球温暖化の影響によって、一部の地域ではカメの99%がメスとして生まれてくるなんて話もあります。
そのため、種の絶滅が危惧されているのです。
ちなみに、交尾期のオスの喉は、黄褐色からオレンジ色に変わります。
冬眠
ロシアリクガメは、冬眠することがあります。
気温が10℃を下回る環境でリクガメは冬眠すると言われています。
しかし、気温が高く変化がなだらかな地域では、冬眠しないことがあります。
カメは変温動物ですので、生存するためには体温を一定に保つ必要があります。
そのために、冬はジッとして体温を維持できる環境に身を潜めるということです。
穴を掘る習性があり、冬眠はその穴の中で行うとされています。
もし冬眠をさせる場合には、温度に注意して環境をつくってあげましょう。
また、冬眠前には、エサを多めに与えることを意識しましょう。
ロシアリクガメはハンドリングが可能
ロシアリクガメはハンドリングすることが可能です。
ハンドリングをする際には、カメを落とさないよう注意しましょう。ケガのきっかけになってしまいます。
低い位置で行うことも大切です。
滑らないよう、手袋をしてハンドリングするのもおすすめです。
ハンドリングはロシアリクガメにとって基本的にはストレスでしかないため、以下のことに注意します。
- 長時間のハンドリングは避ける
- ハンドリングの回数をおさえる
- 上から持ち上げず、すくい上げるようにする
ハンドリングは、人間の手に対する恐怖心を少なくさせる目的もあります。
長時間のハンドリングはストレスになりますので、短い時間からはじめるようにし、徐々に時間を増やしていきましょう。
また、長時間のハンドリングによって、個体の体温上昇を招く可能性があります。
こうなると亀が体調不良をきたす恐れがあります。
それから、ハンドリングをする際には、手のひらを大きく広げ、接触面積を多くし体が安定するようにしてあげましょう。
ハンドリング後は手を洗う
ハンドリング後には必ず手を洗いましょう。
爬虫類はサルモネラ菌を保菌しているため、目や口などに入ってしまうとサルモネラ症などになってしまいます。
- 発熱
- 腹痛
- 下痢
- 嘔吐
- 血便…など
高齢者や幼少児で感染してしまうと最悪の場合、命の危険があることもあるので、手を洗うことを忘れないようにしましょう。
まとめ
ロシアリクガメは、価格が比較的安価で入手もしやすく、ペットとしての人気が高いです。
ロシアリクガメはリクガメの中では小型で、小さいケージでも飼育することができますが、脱走には注意しましょう、
飼育する場合には、葉野菜を中心にバランスよく与えるようにしてください。