昆虫慣れした爬虫類マニアの中でも、ゴキブリ系だけはどうしても嫌だ、という方も少なくありませんよね。特にレッドローチは、見た目が「THE・ゴキブリ」なので、あの黒光りするボディーとカサカサした動きが苦手な方には敬遠されがちです。
ですが、爬虫類の餌としてのゴキブリは、
嗜好性も高く管理も非常に楽なので実はとても優秀なんです。
今回は餌ゴキブリの代表、レッドローチの飼い方と繁殖方法を徹底解説します。飼育も繁殖も簡単にできますので、ゴキブリ好きもゴキブリ嫌いも、一度読んでみてください。
レッドローチの基本の飼育方法について
レッドローチの繁殖についてご説明する前に、まずは基本の飼育方法をご説明したいと思います。他の餌ゴキブリでもほぼ同じですが、レッドローチの飼育環境に最低限必要なのは以下の3つ。
- 飼育ケース
- 隠れ家
- エサ
床材を入れるかどうかは好みですが、幼虫が紛れこむと一緒に捨ててしまう可能性があるため、迷う場合はなしでOKです。
各飼育グッズは、それぞれどういったものが適しているのか紹介していきます。
飼育ケース
レッドローチの飼育に適したケースの条件は3つあります。
- ある程度の縦の高さがあること
- 壁がツルツルしていること
- 通気性が確保されていること
この条件を満たし最も使いやすいのは、やはりプラケースでしょう。条件を満たしていれば100均の大タッパーなどでもOKですが、結局通気性確保のため加工が必要になるので、最初からプラケースを選択しておくのが最適解だと思われます
参考までに、レオパ一匹分の餌をまかなう程度なら高さ20cm前後の中サイズプラケース一個で容量は十分です。
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脱走の防止について レッドローチは飛ぶのか?
ゴキブリを飼育するなら脱走は最も警戒しなければなりません。レッドローチはプラケースの壁を登れませんが、汚れの付着や傷があると、そこを足がかりに登ってしまう可能性はあります。新品のプラケースを使うか、レッドローチを入れる前に水で洗って汚れを落としておきましょう。
また、ゴキブリには羽があります。民家に出現するゴキブリは、しばしば空中を飛んで顔に向かって特攻してくるため恐れられているわけですが、レッドローチは飛んで脱走することはあるのでしょうか。
結論から言うと、オスのレッドローチの成虫は羽がついており、機能的には飛ぶことができます。ただ、羽を積極的に使って大空を飛び回ることはなく、普通に飼育していると飛ぶのを見る機会はほとんどありません。
そのため心配はいりませんが、気になるようであればプラケースのフタに台所ネットなど、網をかませておけば確実に脱走は防ぐことができます。
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エサ
レッドローチは雑食なので何でも食べます。レッドローチの栄養自体は直前のガットロードで補えるので、基本的には野菜をメインに、家にあるものでまかなっていきます。
私個人の感覚ですが、レッドローチはコオロギに比べると平和な生き物で、共食いは少ないように思えます。とはいえ、まれにかじられた死体が出るので、共食い防止に魚の餌やドッグフードなんかを与えるのもいいでしょう。
以下のような餌はよく食べます。
- 甘い野菜(かぼちゃ・にんじんなど)
- 肉食向け配合飼料(観賞魚用の餌・ドッグフードなど臭いの強いもの)
状況に応じて手に入りやすい餌を用意すればOKです。
なお、ネギやアボカドなど、一部の野菜は動物に与えると毒となります。爬虫類にどの程度の影響があるかは不明ですが、餌であるレッドローチにも与えない方が良いでしょう。詳細は以下の記事で解説しています。
隠れ家
レッドローチの飼育には隠れ家が必須です。ゴキブリですので隙間に密集する習性があり、繁殖や成長にも効果があります。
一般的には紙製の卵パックがよく使われます。飲食店などに卵を大量におろす際に使われるものですが、一般人にはなかなか手に入りづらいものです。爬虫類ショップで餌昆虫を購入時、一緒に買えることもあるので、その場合はそちらを利用するとよいでしょう。大量購入できる場合はAmazonでも取り扱いがあります。
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紙の卵パックが見つからないときは園芸用の紙の育苗ポット(ジフィーポット)でも代用できます。
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隠れ家は上に積み上げすぎると脱走の足がかりになります。脱走ゴキブリのせいで恋人と破局したり、家族から袋叩きにされたりしないよう、少し余裕をみて上までのスペースを空けておいて下さい。
飼育ケースの温度について
レッドローチは常温で飼育可能です。もともとアフリカ北部から中央アジアの屋外に生息するゴキブリなので、寒さにも暑さにも強いです。
購入した個体をキープしておくだけであれば、10度から30度くらいの間の気温で維持すれば問題ないでしょう。ただ、年間を通して効率よく繁殖を目指すのであれば、さすがに10度台では活性が落ちます。その場合は25度から30度ほどのやや高温で飼育すると調子もよく、コンスタントに繁殖が可能です。
超簡単 レッドローチの繁殖方法
健康なオスとメスが一定数いれば勝手に増える生き物です。ご紹介した基本を守りつつ、あとは放置しておけばすぐに小豆のような見た目の卵が取れるでしょう。
卵はそのまま放っておいてもある程度は孵化します。ですが、成虫の飼育に適した乾燥環境は卵をかえすには少々不向きです。効率よく繁殖をするために少しだけ手間を加えます。
レッドローチ孵化用容器の作り方
孵化容器を作るのは簡単です。用意するものは以下の4つ。
- プラケ(小)
- ティッシュ/脱脂綿
- 超小型容器(お弁当用ドレッシングカップなど)
- 隠れ家(一個でOK)
卵の孵化にはある程度湿度が必要です。脱脂綿を水で濡らし、そこに採取した卵を設置。隠れ家と一緒にプラケに入れ、あとはたまに脱脂綿の湿り気をチェックしつつ放置します。
この状態で管理すると、夏場なら1ヶ月ほどで真っ白な幼虫が生まれます。孵化した幼虫は順番に隠れ家に取り付いてきますので、その都度親のケースに戻していきましょう。
幼虫だけ隔離しておけば、ヤドクガエルなど超小型の生体にそのまま餌として与える事もできます。
レッドローチが臭いのは本当か?臭いの出ない管理方法
レッドローチの飼育を語る上で触れずには通れないのがこの「ゴキブリめっちゃ臭い問題」です。
レッドローチを飼育している人は誰でも一度は、あのえも言われぬゴキ臭を嗅いだことがあるでしょう。このゴキ臭には確定した原因があり、それさえ除去すれば臭いに悩まされることはありません。
レッドローチの臭いは湿気が原因だった
レッドローチの臭いの原因は湿気です。そのため飼育のキモは乾燥といっても過言ではないでしょう。飼育ケージ内の湿度が上がるとフンや脱皮殻が湿気を吸い込み異臭を放つようになります。
臭い防止にはとにかく乾燥が重要。
飼育ケースにプラケをおすすめした一番の理由も乾燥を重視するためで、とにかく通気性の良いものを選ぶ必要があります。また、野菜など水分を含んだエサの食べ残しがある場合も湿度上昇に繋がります。野菜を与えるときは一度に食べきる量だけ与えるようにしましょう。
逆にいうと、通気性を確保し、水分の多いエサを放置しなければゴキブリの臭いはさほど気になりません。それでも心配な場合はパネルヒーターを使ってケージ内の乾燥を促進するのも良いでしょう。
結論:レッドローチはポイントを抑えれば丈夫で増やしやすい最高のエサである
ここまでレッドローチの飼育方法と繁殖のしかたをご紹介してきました。最後にここまでのポイントをまとめます。
- 脱走防止に高さのあるプラケを使おう
- 餌は家にあるものを流用してOK
- 常温で飼育可。効率よく増やすなら高めの気温で管理
- 卵は専用ケースで隔離しよう
- 湿気に注意すれば臭いは対策可能
レッドローチはその動きが食欲をそそるようで、昆虫食の生き物たちには大人気の餌昆虫です。野菜に群がる姿は慣れてくると意外に愛らしいく、飼っていて楽しい生き物でもあります。購入費用も浮きますので、苦手意識がないようであれば、一度繁殖に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ライター:いちはら まきを
Twitter:@IchiharaMakiwo
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