「シルクワーム」という昆虫を聞いたことはあるでしょうか。シルクワームは養蚕でも利用されているカイコの幼虫を、餌昆虫として呼ぶ時の名前です。
シルクワームは、コオロギやデュビアなどに比べるとマイナーな餌。シルクワームを使ったことのない方だと、他にも生き餌の種類はたくさんあるのに、シルクワームをあえて使う理由って何?と思われるかもしれません。
そこで今回は、餌昆虫としてのシルクワームの魅力に迫ります。
- シルクワームって家でも飼えるの?
- 桑の葉なんて用意できないけど…
- どんな利点のある餌なの?
こんな疑問にお答えしていきます。
シルクワームの基本の飼育方法
シルクワームの飼育に必要なものは以下の二つです
- 飼育ケース
- シルクワームの餌
それぞれどんなものを選べば良いのか解説していきます。
飼育ケース
シルクワームの飼育ケースは以下の二つの条件を満たしているものが適切とされます。
- 通気性のよいもの
- 多少の高さのあるもの
シルクワームは酸欠や蒸れに弱いです。そのため通気性の確保が第一条件になります。
通常シルクワームは壁を登ることはないのですが、五齢になりサナギになる準備を始めると、繭の安定する場所を求めて若干の立体活動が見られます。そのため多少の高さはあった方が良いでしょう。
となると一番良いのはやはりプラケースです。シルクワームの数にもよりますが、爬虫類一頭分程度であれば中サイズのプラケース一個で事足りると思われます。
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シルクワームの餌
シルクワームはカイコガの幼虫ですので、主食は桑の葉です。
シルクワームのためだけに桑の葉を新鮮なままキープするのは相当大変でしょう。ですがご安心ください。現在はシルクワーム専用の人工フードが開発されています。
シルクワーム用のフードの代表的なものに、シルクメイトが挙げられます。
開封前の見た目は完全に魚肉ソーセージですが、中身は桑の葉から作られた配合飼料です。冷蔵庫で保存して、餌がなくなるごとに、少しずつスライスして追加していってください。
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日々のメンテナンス
シルクワームは、コオロギや餌ゴキブリに比べると、比較的飼育下での死亡率が高いです。その理由は蒸れや汚れに弱いため。糞がたまると体調を崩し死んでしまうので、まめに掃除が必要となります。しかし、メンテナンスのたびにシルクワームを一匹ずつつまみ出すのはなかなか骨が折れます。
面倒臭がりな方のために、簡単な掃除の方法を一つご紹介しましょう。
飼育ケースの内側にザル状の内箱を設置し、幼虫はザルの上で飼育するようにします。シルクワームの糞はザルに引っかからず下に落ちるので、掃除のときは外側のケースを外し、中の糞や汚れをゴミ箱に開けてしまえばOKです。水洗いする場合なんかも楽ですので、ぜひ一度お試しください。
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餌としてシルクワームを採用するメリット
ゴキブリやコオロギに比べると、やや虚弱な印象のシルクワーム。事実メンテナンスにも少々手間がかかるため、放っておいても楽々飼育、という種類の生餌ではありません。
では、メンテナンスの手間をかけてまでシルクワームを餌として採用するメリットはあるのでしょうか。
嗜好性が高い
爬虫類の餌としてのシルクワームの魅力は、なんといってもその嗜好性の高さです。ウニョウニョとした芋虫状の動きが、爬虫類達の食欲を刺激するようで、食いつきの良さはハニーワームにも比肩します。
拒食中の個体の食欲増進や、新しい餌を試したい時、最初に与えて食欲スイッチを入れてもらうのにも使用できます。
水分量が多い
シルクワームは非常に水分の多い餌です。そのため水を飲まない個体や、食欲不振で脱水気味の個体の水分補給にぴったりでしょう。
なお、ネット上ではたんぱく質が非常に豊富な餌であるとの情報がありますが、はっきりした情報元が存在しないため、タンパク源としてどこまで信頼できるかは未知数です。
ガットローディングできないため主食には向かない
嗜好性の高さと水分量の多さというメリットのあるシルクワームですが、一方で餌としてのデメリットも存在します。
それは、シルクワームが桑の葉や専用の配合飼料しか食べないため、野菜など多彩な餌によるガットローディングができないこと。そのため餌としてのシルクワームの栄養は、虫の体組織に含まれる栄養素と、消化された餌の養分に依存することとなります。
与えられる餌にバリエーションがないため、どうしても栄養に偏りが出ます。そのため主食というよりは、おやつ感覚か水分補給用として使うことになるでしょう。
まとめ シルクワームはコツを掴めば飼育可能 他の餌と組み合わせて使おう
ここまでシルクワームの飼い方と、餌としてのメリットをご紹介してきました。
飼育には少々コツが必要ですが、食欲旺盛で大きく育つ昆虫ですので、飼育を楽しむことを目的に飼ってみるのも良いかもしれません。
では、今回の記事のまとめです。
- 餌は桑の葉かフードを使用する
- 餌昆虫の中では虚弱体質。通気と掃除はまめにおこなう
- 主食には向かない。水分補給と食欲刺激用に併用する
常にストックしておくことはあまりないかもしれませんが、飼っていてとても楽しい虫ですので、飼育個体のおやつとして、一度飼育してみてはいかがでしょうか。
ライター:いちはら まきを
Twitter:@IchiharaMakiwo