飼いやすさと愛くるしい顔立ちから大人気のヒョウモントカゲモドキ(レオパ)。飼育方法についての情報は多いですが、どれも微妙に内容が違い困惑している方も多いでしょう。一つの判断基準となるのが、レオパの野生下での生息環境です。彼らの体がどんな環境に適しているのかは、飼い主にとっての必須知識と言っていいでしょう。
というわけで、今回はレオパの野生下での生活と環境にのお話です。
- 気温は何度くらい?
- 普段どんな暮らしをしているの?
- 生息環境はどんなところ?
こんな疑問を解決していきます。
レオパの野生下での生息地
ペット爬虫類界のスーパースターである彼ら、ヒョウモントカゲモドキの生息地は中東地域です。その中でもアフガニスタン・パキスタン・インドの一部に多く生息しています。
岩と砂だらけの、雨の少ない荒涼とした砂漠地帯がレオパたちの故郷です。
どんな環境で生活しているのか
レオパたちの野生下の住処はどんな環境なのでしょうか。ここでは、野生のレオパの生息地の一つ、パキスタンのカラチを例に挙げ、その環境をご紹介します。
生息地の気候
図表引用元:気象庁|世界の天候 地点別平年値データ(パキスタン カラチ国際空港)
カラチの気温は、一年を通して18度〜33度程度。4月〜10月にかけて気温が高く、20度後半から30度程度となります。
7月と8月が最も降水量の多い時期で、1ヶ月で70mm前後の雨が降ります。なお、この70mmという数字は日本の梅雨時期の半分以下であり、その他の月は晴れの天気が続きます。雨は全体的に少ない地域と言えるでしょう。
降水量に乏しい地域ですが、夏場の湿度は高く、6月から9月にかけては湿度が70%を超える蒸し暑い気候です。2月〜5月にかけては湿度40%〜50%、10月〜1月には30%〜40%の間をウロウロするといった具合です。
総合的に見て、夏は多湿、それ以外の季節は普通か乾燥気味といった気候です。日本の湿度はおおむね60%〜70%で安定していますので、日本と比較するとかなり波があります。
夜になって温度が下がると、湿気が夜露に変わり、地面や岩場に水滴となって付着します。飼育下のレオパ達が水入れの水より霧吹きの水を好むのは、この環境に由来するものだと思われます。
参考:World Weather Online│カラチの月間平均気温
どんな生活を送っているのか
皆さんもご存知の通りレオパは夜行性です。日中は土の中の巣穴や岩陰、枯れ木の下で休んでおり、日が落ちる夕方ごろに活動を開始します。地面の上を徘徊し、餌となる昆虫や小動物を探して暮らしています。
厳しい環境を生き抜くため、野生下では昆虫から小動物、時にはクモや小型のサソリまで、飲み込めるサイズのものはなんでも襲って食べる健啖ぶりを見せます。飼育下では偏食する個体も多いのでちょっと意外ですね。
天敵は、自分より体の大きいトカゲ・ジャッカルなどの肉食動物や鳥類です。特に鳥への恐怖は遺伝子に刻まれているようで、飼育下の個体であっても、上からの影に怯えたり、頭を掴まれることを猛烈に嫌がったりすることが多いです。
野生個体は存在する?
レオパの故郷であるパキスタンやアフガニスタンといった中東地域は情勢が安定していません。武装集団がうろついている他、宗教間での小規模の紛争があちこちで起こっているなど非常に治安が悪い地域となっています。
また、レオパは繁殖が比較的容易であり、飼育下繁殖個体が多く出回っています。日本の市場に出ているのは、海外で繁殖された輸入個体か、日本のブリーダーが繁殖した、いわゆる国内CBがほとんどです。
こういった状況のため、野生下採取個体が日本で流通することはほぼないと言っていいでしょう。
豆知識:CB・FH・WCとは?
爬虫類の販売時の表記で、CB・FH・WCという言葉を見たことはないでしょうか?簡単に説明すると、これはその個体が採取個体なのか、飼育下で生まれたものなのかを表すもので、それぞれ以下のような意味があります。
- CB(Captive Bred 飼育下の個体から生まれた子供)
- FH(Farm Hatch 持ち腹個体が生息地のストック用ファームで生んだ子。親はWC)
- WC(Wild Caught 野生下採取個体)
通常CB個体の方が人間によく慣れており、状態も良いため好まれます。WCやFHは場合によっては病気を持っていたり、寄生虫が付いていることもあるため、選べるならCBを望む方が多いです。
まとめ
以上、みんなのアイドル、ヒョウモントカゲモドキの野生下での暮らしをご紹介しました。ペット爬虫類としては身近な存在の彼らですが、野生下の環境は少し意外だったかも知れませんね。
もしも飼育しているレオパの環境作りに悩んだら、現地の環境を参考にしてみるのもヒントになるかも知れません。困った時はぜひ今回の記事を見返してみてください。
ライター:いちはら まきを
Twitter:@IchiharaMakiwo