ペットとして人気の高いリクガメ。野菜をモリモリ食べて元気に走り回る姿に惚れてしまう人も多いです。
あなたもそのうちの1人ではないでしょうか。
本来リクガメは日本に生息している生物ではありません。海外出身のリクガメを健康に育てるには、適切な温度管理や紫外線管理について知っておかなければなりません。
「初心者には難しそうだな・・・」
その気持ち、とてもわかります。不安はありますよね。でも大丈夫です。リクガメは多くの方が長い間飼育してきたため、飼育方法が確立しています。
今回の記事では、初心者でも安心してリクガメの飼育ができるように、飼育方法について詳しく解説していきます。
それでは参りましょう!
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リクガメに詳しくなろう
特徴
リクガメはとても大人しく、人にも慣れやすい性格をしています。さらにリクガメは非常に頭が良く学習能力が高いことで知られています。(参照 リクガメにおける放射状迷路学習)
さて、カメの特徴といえば大きな甲羅ですが、特にリクガメは幾何学的な甲羅の模様が美しいですよね。
この甲羅は肋骨(ろっこつ)が背中に移動してできたというのですから驚きを隠せません。(胚発生過程と化石記録から解き明かされたカメの甲羅の初期進化 – 理化学研究所 )
その他の特徴としてリクガメは鳥のクチバシのような口を持っています。植物を噛み切ることに適した口と、小さな舌を使って野菜を食べる姿が非常に可愛く見えます。また、水棲のカメと違い手に水かきはなく、がっしりした手に爪が生えていることも特徴です。
種類
入門種のペットとして販売されているリクガメの種類をご紹介します。
入門種とされている理由は、
- リクガメの中でも小型
- 比較的安価で入手ができる
- 日本の気温・気候に似ている地域に生息している
ということが挙げられます。
ヘルマンリクガメ
(左 ロシアリクガメ 右 ヘルマンリクガメ)
ヘルマンリクガメは最大で約18cm。寿命は30年〜50年ほどと言われていますが、イギリスでは110年生きたとされているヘルマンリクガメがいます。
ギリシャリクガメ
ヘルマンリクガメとそっくりなギリシャリクガメ。寿命を調べてみたところ、最長で127年という記録がありました。(参考 The Animal Aging and Longevity Database)
環境
ここではヘルマンリクガメを基準に生息環境を見ていきます。
ヘルマンリクガメはギリシャ西部、フランスやイタリアの南部など、地中海に面した地域に生息しています。
温度
生息域の一つであるイタリア、シチリア島にあるパレルモの気候を見てみると
- 年間の平均最低気温は9度
- 年間の平均最高気温は30度
となっていました。 (参照 イタリア政府観光局 – イタリアの気候)
野生下では約10度を下回ると冬眠を始めます。飼育下では冬眠をさせず日中は28℃〜32℃の高い温度の維持を目指します。冬眠をさせることは、生体を死なせてしまうリスクを高めることになります。
湿度
リクガメは乾燥した林や草原で生活をしていますが、極度の乾燥(湿度25%以下)は避け、40〜50%を目安に飼育しましょう。
エサ・食料
リクガメは草食傾向の強い雑食です。
リクガメにあげられる野菜として
- モロヘイヤ
- カブの葉
- 水菜
- 小松菜
- チンゲンサイ
- モロヘイヤ
- サラダ菜
- レタス
- ニンジン
- キュウリ
- カボチャ
- トマト
- サヤエンドウ
があります。モロヘイヤ、カブの葉、水菜やチンゲンサイはカルシウムの含有量が多く、主食としてオススメです。玉ねぎやニラなどのネギ科の野菜を与えることは避けてください。
野草も与えられますが、排気ガスを被っていたり、与えてはいけない野草の可能性もあるので、控えた方が良いです。与えるべきではない野草については、厚生労働省が出している植物性自然毒の一覧を確認してください。 (厚生労働省 – 植物性自然毒)
リクガメには専用の人工フードもあり、リクガメに必要な栄養素がバランス良く詰まっています。しかし、入門種のリクガメにはタンパク質が高すぎるという指摘もあるため、野菜を主食として人工フードはおやつとして与えることをオススメします。
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リクガメに与えられる果物としては
- イチゴ
- リンゴ
- バナナ
- マンゴー
- オレンジ
- モモ
- リンゴ
- ブドウ
などがあります。糖分が高いので与える場合はほどほどに。
価格
生体の価格は15,000円〜40,000円程度。
産地やお店によって値段は上下しますが、比較的手の届きやすいペットであることに間違いはないです。
購入する際に見るべき注意点
新しく生体を購入する際に最低限見るべき点をご紹介します。初めて生体を購入する方は必ず目を通してください。
- 目がしっかりと開けられているか
- 瞳は黒くて潤っているか
- 鼻水は出ていないか
- 皮膚に異常はないか
- 甲羅がでこぼこしていないか
以上を注意深く観察してください。
①〜⑤に当てはまる場合は何らかの病気にかかっている可能性があるので注意が必要です。さらにご飯を食べているか、元気に歩き回っているかを確認してからの購入がベスト。
全てのリクガメはワシントン条約の付属書Ⅱまたはワシントン条約の付属書Ⅰに属しています。そのため野生下で捕まえられた個体はほとんど流通していませんが、もしもCB(Captive Bred: 飼育下で繁殖された個体)かWC(Wild Caught: 野生で捕まえられた個体)などの表記がある場合は、CBの個体を選んで購入してください。
生まれた時から人の手で育てられたリクガメは、野生の環境で育ったリクガメに比べて飼育がしやすいためです。(参考 経済産業省 – ワシントン条約規制対象種の調べ方)
リクガメの飼育方法
ケージについて
リクガメには広いケージが適しています。その理由は
- 活発に歩き回る
- 温度勾配をつけられる
ためです。
リクガメは驚くほど歩き回ります。狭いケージではすぐに壁にぶつかってしまい、生体のストレスになってしまうかもしれません。
また、リクガメの飼育ではスポットライトを使用しケージの一部を高温にします。ケージが狭いと全体が暑くなり過ぎてしまい、リクガメが体調を崩してしまいます。体を冷やせる涼しい場所と暖かい場所の両方(温度勾配)を作るためにも広いケージが必要になってきます。
具体的には90cm以上の広さがあるケージがオススメです。小さいうちは60cmサイズでも良いですが、アダルトには90cm以上の水槽を用意してあげましょう。
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スポットライト・紫外線ランプについて
リクガメの健康な成長には紫外線が必須です。そのため飼育の際は紫外線ライトの購入・設置が必要になります。
さらにバスキング(ホット)スポットと呼ばれる周囲よりも温度の高い場所を作成し温度勾配を作る必要があります。
リクガメの飼育にオススメのライトはソーラーグローUVです。ソーラーグローUVは紫外線ライトとバスキングライトの2役を1つのライトで賄える優れものです。
一番温度の高いスポットライト直下が34度〜38度になるように設置しましょう。
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保温球について
環境を説明した時にも記述しましたが、日中のケージの温度は28度〜32度がいいとされています。
「でもどうやって28〜32度の温度を維持するのですか?」
という声が聞こえてきそうです。
温度の維持は、タイマーサーモという商品を使うことで簡単にできます。タイマーサーモは温度を計測して自動でON/OFFしてくれる必須アイテムです。
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保温球をクリップスタンドに取り付け、クリップスタンドをタイマーサーモに接続すれば準備は完了です。
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夜間や体を冷やせる場所は26〜28度を目安にすると、暑くなり過ぎず快適に過ごすことができます。最低でも20度を下回らないように気をつけましょう。
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エサの与え方
幼体(〜3年)は1日に1〜3回を小分けにしてエサを与えます。
生体は1日に1回エサを与えます。
野菜だけではカルシウム不足になってしまうため、週に一回程度、エサを与える際にカルシウム剤を添加してカルシウムを補いましょう。カルシウムの過剰摂取を避けるためビタミンD3が入っていないカルシウム剤を選びます。
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飲み水について
リクガメの体全体が入るくらいの大きさの水飲み場を作成しましょう。水は毎日取り替えて清潔を保ちます。
ライトを使用していると乾燥気味になってしまうことがあるので、乾燥・脱水症状を防ぐためにも飲み水は常備しましょう。
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床材について
床材選びは飼育者の重要なタスクの一つです。誤飲の危険性・見た目・メンテナンス性から好みに合ったものを選んでください。
床材については下記の記事が詳しいです。
どの床材にしようか迷っている方は、リクガメの飼育で一般的に使用されているデザートブレンドか
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見た目もキレイなカルシウムサンドがオススメです。
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その他注意点・気をつけること
その他の注意点や気をつけることの紹介をして終わりにしたいと思います。
- 天気のいい日は日光浴をする
- 広い場所で散歩をする
- 噛み付く個体もいる
- 小まめに掃除をして清潔な環境を保つ
- シェルターを用意する
- 異常な症状が出たらすぐに病院に連れて行く
- 段差・転倒に注意
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終わりに
リクガメは人に慣れやすく、ムシャムシャと野菜を食べる姿がとても魅力的ですよね。そんなリクガメの飼育方法を説明しましたが、思っている以上に飼育が難しいと感じたかもしれません。しかし、注意すべき事を確認し、適切な環境を整えられれば元気に動き回る姿を見ることができます。
リクガメの寿命は30年以上、場合によっては100年以上生きるので、人生の大切なパートナーとして最後まで飼いきれるか判断をしてから購入をしてください。
それでは素敵な爬虫類ライフを!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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